スタードーム(88)
■ラメラドーム
骨組みが木の葉の編み目のように組んであり、その間に膜などの仕上げ材を貼った屋根を持つドーム構造。広島県の竹原火力発電所の貯炭場には、直径124mもの巨大ラメラドームが採用されています。
■パラレル・ラメラドーム
アメリカのヒューストンに1965年につくられたアストロドームで、フットボールおよび、野球のための競技場である。この建物の直径は200m、骨組のパターンは、典型的なパラレル・ラメラドームである。12等分された部分円を、さらにラメラ状に6等分したパターン構成になっている。部材は、梁せい1.5mの鉄骨トラスで、通常の接合手法で組み立てられている。全く同じ方法がニューオリンズのスーパードーム(直径213m)にも用いられている。
■アストロドーム
アメリカ合衆国では、1965年に大リーグ・ヒューストン・アストロズの本拠地として世界初の全天候型屋根付き球場アストロドームがオープンした。屋根付き球場建設の理由は、夏の暑さや蚊の大量発生から球場内を守り、快適な環境を確保するためだった。当時は「スタジアムに屋根を付ける」という発想そのものがあまりなかったので、アストロドームは「世界8番目の不思議」と呼ばれた。当初は屋外球場と同じ環境でプレーできるようにと太陽光を透過するアクリル屋根を設置したが、光が選手の目に入りプレーに支障をきたすことから、すぐに太陽光を通さない屋根へと張り直した。この際、建設時から育てていた天然芝が光を遮られたことで生育がストップして枯れてしまったため、世界初の繊維による人工芝「アストロターフ」が開発された。
■ケーブルドーム
高強度のケーブルと圧縮材から構成されるドーム形状の構造形式。ケ-ブルは引張強度が高く、軽量であるため、大空間を構成するには大変有利な材料であり、膜材と組み合わせることによって明るく軽快な大空間を実現することができます。この構造は、ソウルオリンピック競技会場に世界で初めて採用され、1992年にオープンしたアトランタの「ジョージア・ドーム」で一つのピークに達したと言えます。そして、同じジョージアに・・・
■ジョージア工科大学アレクサンダー・メモリアルコロシアム
以前紹介した円形校舎とは比べものにならない素敵な学校を発見しました。
■奈良県県宇陀郡御杖村菅野/御杖小学校
内直径36m外直径最大57mとする一周半分の末広がりの螺旋状スラブを基本的骨格とした建築である。この骨格が盆地状敷地に置かれることで、螺旋スラブと周辺の環境との多様な関係が生まれ、その多様性が教室など各空間に求められる多様な外部との関係を保証している。閉鎖的な庭を必要とする低学年教室では、螺旋スラブが盆地の窪みに接し、長時間室内で学習する高学年教室は螺旋スラブの空高い終点部として、豊かな採光が与えられている。螺旋の内側の中央部は体育館あるいは講堂として使用される空間で、テフロン加工テント膜の浅いドームで覆われている。本体螺旋構造物に付加されている小型螺旋構造物は、螺旋状スロープ全体で一続きの図書館空間となっている。