スタードーム(87)
■クライン・ダイサムアーキテクツ
近年では制作会社のカヤックやdig、広告代理店のビーコン・コミュニケーションズやTBWA/HAKUHODOなど、クリエイティブな会社のオフィス空間を次々と手がけている。そのポップで意外性のある内装が話題となり、さまざまな媒体で「ユニークなオフィス」として取り上げられている。彼らの活動は建築、インテリア、インスタレーションから、プロダクトデザインにいたるまで実に幅広い。およそ考えられるデザインワークのすべて、と言ってもいいかもしれない。ロンドンの「RCA(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)」で出会った彼らが奨学金を得て日本に来たのが1988年。
イタリア出身のアストリッド・クライン、イギリス出身のマーク・ダイサムの両氏によって1991年に設立されたKDaは、概念にとらわれないユニークな建築設計のみならず、インスタレーションやインテリアを手掛けるほか、彼らの事務所で行われていたイベントが六本木に位置するイベントスペース「SuperDeluxe」の設立へと発展。さらに、2003年より同所でスタートしたイベント「ぺちゃくちゃないと」が今では世界150以上の都市で開催されるなど、東京を拠点に幅広くそのクリエイションを発信してきた。
■グングンウォール(クライン・ダイサム・アーキテクツ)
本物の植物をあしらった工事仮囲いが、東京のシャンゼリゼ通りといわれる表参道に出現しました。延長は270メートル。このスクリーンは約25ヶ月間にわたってこの場所に設置され、スクリーンの背後では安藤忠雄氏が設計を手掛ける複合施設の建設が進んでいます。私たちは、この25ヶ月という時間の経過を、何かが育ち、成熟していく姿で表現したいと考えました。旧同潤会アパートは、人々に親しまれ、緑に溢れた場所でした。私たちは建設期間中も、この街で自然を感じられるようにと考えたのです。常緑のツタ、芝など種類の違う13種の植物を選びました。これらは仮囲いの壁面に取り付けられたフェルト製のポケットに植えられ、育っています。植物の種類の違いによってバーコードのようなストライプが全体に施されています。植物と植物の間に貼りこまれたグラフィックの壁紙もまた、葉っぱや植物をテーマとしています。また、ハイエンドな広告が、様々な幅のストライプとなって貼りこまれ、本物の植物の中に散りばめられています。さらに、仮囲いの一部には巨大な3D周辺案内図が貼りこまれ、周辺(原宿・表参道)でのショッピングの強い味方にもなっています。
そして、安藤忠雄さんの「表参道ヒルズ」が出現したのである。
そして、クライン・ダイサムアーキテクツの作品を調べて・・・
「ガーデンチャペルZONA」を発見した。
まるで・・・プラネタリウムを建築にしたような美しさである。