今回の「喜多方」寄り道旅では、本当に時間の隙間を縫って、貪欲に・・・自分でも感心するぐらい、よく歩いたもんだと思います。何度も休憩しようかと思うことはあったのですが、次から次へと興味深い景色やモチーフが眼前にあらわれるものですから、それらに誘われて・・・結果として、すごい距離を歩いたことになります。あらためて撮りためた画像を振り返りつつ、ちょっと一服という気分で「写真造形」しながら、喜多方を味わっています。
このような家や蔵の隙間から見上げる青空は、本当に一服の清涼飲料です。
天才を育てるには、天井の高い家がいい・・・と聞いたことがあります。頭上に広がる空間は、とてつもないインスピレーションを育んでくれるような気がします。
のれんやカーテンから見え隠れする情景も、想像力をかきたててくれます。また、室内と屋外の光と陰は、イメージに立体感や奥行きを生み出してくれます。
物の大小を変化させる・・・小人や巨人の世界。それだけで、世の中の見え方・感じ方が変わります。子どもの心を理解するには「こども目線」が大切だと言われますが、いろいろな角度や高低での観察が大切です。
外にあるべきものが内にあったり、その逆だったり・・・位置を変えることによって、新しい風景を見ることができます。
物と物の組み合わせ、異質な物の出会い・・・まったく新しいアイデアなどというものは、そうそう生まれるものではありません。身の回りにある様々なものの組み合わせを変化させることによって・・・すなわち「有から有」が生まれるのです。
そういう組み合わせの変化を楽しむには、「写真造形」=フォト・マジックはもってこいです。
パソコン時代のデッサン、クロッキーと言っても過言ではありません。
もちろん駄作も多いのですが・・・絵を描くことに苦手意識を持つ多くの方々のためにも、ぜひデジカメ画像を活用した「写真造形」を広めたいものです。そして、美術文化・芸術への理解を深めていただき、豊かな文化的な生活を楽しんでいただきたいと・・・つくづく思うのです。