きらっ(194) | すくらんぶるアートヴィレッジ

すくらんぶるアートヴィレッジ

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

新種のカエル 放鳥トキが食べていた(産経新聞より)


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-しんしゅ1


国の特別天然記念物のトキ10羽が放鳥された新潟県佐渡市で、新種の可能性の高いカエルが発見された。本州以南に分布するツチガエルに似ているが、腹部が黄色で鳴き声も全く異なるため、佐渡の固有種とみられる。放鳥トキの大切な餌になっている。脊椎動物の新種が国内で発見されることは珍しい。後足の裏側が黄色いのが特徴。放鳥されたトキも好んで食べ、餌場となっている水田や水路に多く生息しているのが分かった(新潟県佐渡市)。


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-しんしゅ2

厳寒期のトキの餌場を調査している元新潟大助教の関谷国男さん(66)(両生類学)が発見した。最初の出合いから13年。生息地域の確認や遺伝子解析など丹念な調査が実を結んだ。関谷さんは「貴重な種。トキに食べられてもいいくらいに増やしてほしい」と話す。関谷さんは平成15年度から始まった同大の地域支援活動「トキ・プロジェクト」のメンバーとして、トキのために復元した水田での両生類の生息状況や、放鳥後の冬場の餌場の調査を行っている。2月10日、カエルやイモリを精力的に食べるトキの姿を目撃、その中に腹の黄色いカエルを確認。18日に加茂湖周辺にある餌場を調査したところ、放棄水田の側溝の周辺3メートルの範囲で40匹を発見。冬場は、水温が高い場所に集まるため、大量発見につながった。新種のカエルとの出合いは8年にさかのぼる。学生を連れて佐渡島内の同大臨海実験場を訪れた際、両津港から近い水田で腹が黄色いカエルを見つけた。普通のツチガエルは全体に灰色で背面はざらざらとして大小のこぶがあり、「ギュッギュッ」と鳴く。佐渡には腹部の黒いアカハライモリがいるなど独自の生物がいるため、最初は黄色いカエルを見ても、「地域的な変種かな」と、さほど気に留めなかったという。ところが、その翌年、島の北西部で「ビューンビューン」と奇妙な声で鳴いているのに気付き、「鳴き声が違う変種はない。新種と確信した」と関谷さん。その後も毎年調査を続け、島の特定の緯度上のため池や水田に多く分布していることがわかった。北部の大佐渡と南部の小佐渡をそれぞれ横断する山脈を越えて生息しているという興味深い事実も突き止めた。さらに新種の裏付けには遺伝子的な知見が必要なため、広島大大学院理学研究科両生類研究施設の三浦郁夫准教授(50)に遺伝子解析を依頼。その結果、三浦准教授は「関東のツチガエルのグループと似ているが、遺伝子的には明らかに異なる」と分析。(1)鳴き声が全く違う(2)新種は腹部が黄色で背面はすべすべなど色と形状も違う(3)両者を交配させると生殖能力が非常に弱い上、子はすべて雄-などを根拠に挙げ、「新種と推定される」と話す。研究の一部を日本爬虫(はちゅう)両棲(りょうせい)類学会で発表。昨年3月には、三浦准教授らと共同論文をまとめ、同学会刊行の英文専門誌「カレントハーペトロジー」に提出した。同誌への掲載を待ちながら、現在、新種記載論文をまとめている。関谷さんは「偶然の発見から13年もかかったが、トキとともに保護してほしい」と話す。


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-つち1


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-つち2

■和名:ツチガエル

英名:Wrinkled Frog
学名:Rana (Rugosa) rugosa (「皺の多いカエル」の意味)

分布:本州、四国、九州、佐渡島、隠岐、壱岐、五島列島、北海道西南部、伊豆大島、朝鮮半島、中国東北部、ロシア沿海州南部、ハワイ

生態:平地から低山地にかけて分布しています。市街地の池から山地の渓流付近、広い河川の川原まで広範囲にいますが、水辺からあまり離れません。繁殖期は5月から9月で、水田や浅い池、沼、溝、用水路、湿原、湿地、河川敷の水たまりなどの、浅い止水や、ゆるい流れで行われます。

体長:成体オス:37-46(平均41)mm/成体メス:44-53(平均50)mm

鳴き声:ギュウ、ギュウ・・・

水辺で普通にみられ、体中が多くのイボに覆われているので、イボガエルとも呼ばれています。また、捕まえると皮膚から粘液を出し、酸っぱい刺激臭がします。これはアリを多く食べているためではないかといわれていますが、定かではありません。松尾芭蕉の句にある古池に飛び込む蛙は、このツチガエルの可能性が高いとも云われています。


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-あか1

■和名:ニホンアカガエル

英名:Japanese Brown Frog
学名:Rana (Rana) japonica (「日本産のアカガエル」の意味)

分布:本州、四国、九州、隠岐、大隅諸島、八丈島

生態:平地から丘陵地にかけて明るい森林、池沼、水田周辺の草むら、湿地等に住んでいます。繁殖は、本州に住む蛙の中で一番早く、1月から3月に行われます。そのため、結氷して死滅することがあります。産卵場所は、水の残った水田がもっとも普通ですが、その他湿地の水たまり等の止水が選ばれます。

体長:成体オス:34-63(平均48)mm/成体メス:43-67(平均54)mm

鳴き声:キョッ、キョッ、キョッ、キョッ・・・

体色は、普通は鮮やかな橙色のためアカガエルと呼ばれています。ヤマアカガエルとは、目の後ろからのびる背側線粒上隆条で区別できます。ニホンアカガエルは、鼓膜の背側で外側に曲がりませんが、ヤマアカガエルは外側に曲がります。ニホンアカガエルの形態的分化の程度は低いですが、東北地方の一部個体群(一関市周辺)は、遺伝的に明らかに別種です。


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-あか2


「カエル前線」異常あり 産卵時期早まり減少の危機(産経新聞より)

本州以南に分布するアカガエル、1-2月に冬眠から目覚めて産卵し、冬眠に戻る習性を持っている。だが、今季の産卵は例年になく早く、専門家は「水枯れなどで卵が成長できず、個体数減少につながりかねない」と指摘している。研究者らでつくる「カエル探偵団」は「アカガエル産卵前線」として産卵時期や地点を調べる。主宰者で慶応大准教授の福山欣司さん(生態学)によると、九州や四国の南部では昔から12月に産卵が見られたが、昨年末は静岡県伊東市や東京都八王子市、1月初めには埼玉県坂戸市でも確認された。12月中に関東で確認したのは初めて。探偵団員で首都大学東京・助教の草野保さん(動物生態学)は「産卵が早くなるのは気温の上昇が原因」。気温が上昇すると親ガエルにも影響が及ぶ。冬眠中の代謝が高まってエネルギーを過剰に消費し、冬眠明けの繁殖で力を使い果たしてしまい、死ぬこともあるという。


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-ぬま1

■ヌマガエル


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-ぬま2

■和名:タゴガエル

英名:Tago's Brown Frog
学名:Rana (Rana) tagoi tagoi (「田子氏のアカガエル」の意味)

分布:本州、四国、九州

生態:地方によっては、低地の丘陵地帯にも分布しますが、主に山地に見られ、標高2000m以上にも生息しています。繁殖は、4月から5月で、小渓流の岩の隙間や、温帯地の地下にある緩い流れの伏流水中などに産卵します。寒冷地では、小川や用水路の石や落ち葉の下に産卵することもあります。孵化したオタマジャクシは、餌を食べないで蓄えられた卵黄の栄養のみで成長し変態します。その為、変態したばかりの幼体は非常に小さい(1cm以下)です。

体長:成体オス:30-50(平均44)mm/成体メス:31-54(平均44)mm

鳴き声:グッグッグッ、ゴッゴッゴッ

伏流水中に、産卵するという変わった繁殖習性を持っている種です。山地に普通にいて、山道を歩いていると飛び出したりしてきます。発見されてから、60年以上になりますが、その存在が一般には知られていません。本種は、後肢の水掻きがナガレタゴガエルほど発達しないので見分けることが出来ます。


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-たご1


若い芸術家たちの作業場◆すくらんぶるアート     ヴィレッジ◆支援してくださる方々の芸術村-たご2

SAVにも新種がいるかもしれないが・・・なかなか素人には見分けがつかないに違いない。せめて、発見したら写真におさめるようにしていきたい。