どきっ(64) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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■鴨居玲「静止した刻」


かもい1

鴨居玲(1928-85)は、北國毎日新聞記者であった父親の赴任地・金沢(一説によると大阪)で生まれました。そして、金沢、ソウルで小学校時代を過ごした後、大阪に移り、1940(昭和15)年、関西学院中学部に入学します。その後、再び金沢に転居し、戦後の1946(昭和21)年には、金沢美術工芸専門学校に第一期生として入学、宮本三郎に師事し、才能を発揮しました。1952(昭和27)年の西宮への転居以降は、神戸やその近郊を拠点にし、田村孝之介が率いる六甲洋画研究所や神戸・二紀会などを中心に制作活動を行います。そして1969(昭和44)年、具象絵画の登竜門である安井賞を受賞、一躍、全国的な脚光を浴びます。鴨居はしばしば、新天地を求めてパリ、南米、スペインなど海外に中長期滞在しつつも、画家として歩み出してから、1985(昭和60)年に急逝するまで、ほぼ一貫して国内では神戸を生活と創作の拠点にした画家でした。


かもい2

「刻」と題された作品は、最初の一枚だけのようですが、どの作品も時間が止まったような錯覚にとらわれる独特の作風で、とても魅力的な作家です。


かもい3

この作品には衝撃を受けました。