魚草(3)
■オヒョウ(アイヌ語です。別名アッシ)ニレ科、落葉高木、林地に生育。分布は北海道から九州。
オヒョウはアイヌ語で、丈夫な樹皮から布を織った。果肉は甘く食べられる。ニレ科の高木オヒョウ(Ulmus laciniata)は、その葉が不整形でヤマグワなどと並ぶ異葉性の代表格だが、オヒョウのそれは群を抜いていて葉身の先は何かに噛みきられたようなぎざぎざだ。
そこで、その不整形から、魚のオヒョウ、つまり大型のヒラメの仲間に見立てて「オヒョウ」と呼ぶようになったという説がある。しかし、その信憑性は疑わしい。
■ドクダミ(十薬、重薬、シュウ菜、魚腥草) 日本列島の至る所の陰湿地に野生する多年草で、各地で多くの地方名があるが、一般にドクダミ、またはジュウヤクで知られ、台湾、中国、ヒマラヤ、ジャワにも至り、広く東南アジアに分布している。
中国名はシュウまたはシュウ菜で、昔浙江、洪蘇、安徽諸省に主産し、強い臭気があるので「魚腥草」とも呼ばれている。薬用には地上部の全草を花期前に採集して用いるが、日本では長野県、四国地方に主産し、十薬または重薬と呼ばれている。十薬とは多種の薬効があるため、重薬とは家庭に備えて重宝な薬草〈ドクダミは毒をため、解毒の効がある〉の意と解される。中国では古い本草の名医別録(500年)に、既に記載されている。葉は互生する有柄の心臓形で、初夏、葉に対する花序を出し、花弁を欠き、項に大きい白色十字状の花弁のように見える総苞を平開し、中央に淡黄色微細な花を円柱状に密生する。
《おまけ》
■「イタチ」は、「魚絶ち(うおたち)」からきたらしいです。「イタチ」はすばしっこく、池にいる魚を全部食べてしまうことがあったようです。また、「イタチ」は息をしないで、えものに忍び寄って、えものを捕まえるそうです。「息をしないで」→「息絶ち(いきたち)」→イタチとなったという説もあります。







