ぎょ(440) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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食卓の魚(10)


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■ヴィック・ムニーズ Vik Muniz
1961年、サン・パウロ(ブラジル)生まれ。同市で広告に関する学校を修了した後、1983年からニューヨークへ移住。1990年代に入ってから全米各地で個展を重ねる。2001年、第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ、ブラジル代表(エルネスト・ネトとともに)。平面と立体作品の表現が互いに共存、拮抗するようなオブジェ作品を作ることから創作を始める。その後、写真による作品を手掛けるようになるが、それは彼が制作したオブジェ作品の記録として撮影を始めたことがきっかけであった。1990年代初頭からシリーズで写真作品を発表するようになったが、それは、グラニュー糖やトマトソース、チョコレートなどを素材に、歴史的な事件の報道写真や、美術史上の名作の引用からなるものであった。記録や記憶の中に押しとどめられている過去の出来事と、トマトソースやチョコレートなどの食材に代表される即物的なものが一つの画面で出会うということを表現しようとしている。それは、平面と立体表現の拮抗を表そうとした創作当初からのテーマの追求であるばかりか、触覚や味覚など視覚以外の知覚へのアプローチを窺わせる。


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1999年、パリで個展「アフター・ウォーホル」展を開催。このタイトルからもわかるように、ヴィック・ムニーズはアンディ・ウォーホルを20世紀で最も重要なアーティストと敬愛しながら、彼に続くのは自分だ、という強い自負を持ち続けています。


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●私の作品は、一般的に具象構成のイメージを逆転構造解釈するので、その過程が明らかになり、見る側はイメージだけでなく、製作の仕方が見られます。私は世俗的で安定を欠く素材で敢えて仕事をしています。これは、これらの素材がその工程の一部になる写真に必要なものを正当化するからです。ギャラリーGANでの展示では、土、チョコレート、ピンを使い写真の知覚的性質・線を基調にして書かれた媒体に解釈をつける形を取りたいと、思っています。


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●チョコレートで「最後の晩餐」

ヴィック・ムニーズの作品はセザンヌ、ゴッホ、マネ、ピカソなどの名画を彼流に料理した作品も多く含まれます。ヴィック・ムニーズは、レオナルド・ダ・ヴィンチの大作『最後の晩餐』をチョコレートで描きました。アンディ・ウォーホルの『マリリン』は、きらきらと光り輝くダイヤモンドを並べることで表現しました。また、カラヴァッジョの『ナルキッソス』を下敷きにした『ナルシス』という作品は、バスケットコート大の広さのスペースに、タイヤ、自転車、テレビなどのガラクタを並べて構成し、クレーンから吊り下げて写真を撮影しました。


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