ブリキの魚(2)
■井村隆(造形作家)
1945年大阪府堺市生まれ堺市立工業高校建築科を卒業後、インテリアデザイン、ウィンドーディスプレイ、写真、舞台装置、ワークショップ『カメレオン』を経て、昭和53年頃より 本格的に製作活動に入る。その後、全国各地のギャラリー、イベントホール、デパート、各種遊園地などでの展示会、イベント.ディスプレイ.モニュメントキャラクターグッズ.テレビコマーシャル、広告全般の仕事を手がける。現在、神奈川県大磯を拠点に全国各地で創作活動を展開。
■鐘崎笹かま館(宮城県仙台市若林区鶴代町)
鐘崎の味作づくりの姿勢を体感していただけるよう、2005年4月「おいしさ楽しく」をテーマに本社・工場がスケールアップ。「鐘崎ベルファクトリー」としてリニューアルしました。まずは海のメルヘンミュージアム「鐘崎笹かま館」実際の工場の6分の1サイズの「笹かまミニ工場」をはじめ、まるで昭和初期にタイムスリップしたかのような「かまぼこ塾」で、そのとれたての魚をさばいて手づくりでかまぼこにする様子が見学できます。
映像水族館や井村隆のシンボルオブジェ、藤城清治影絵ミュージアム、おおば比呂志ギャラリーなども魅力もいっぱいです。
■「機巧輪」銅板生まれの魚人間たちがペダルを漕いで大空を舞う
道具はただ使えればいいかというと、やはり自分の指先の動作と、出来上がるものとの間に、直接的な関係を見いだせるもののほうが、これは何というか、居心地がいい。動く機械にしても、何故そんな動きをするのかが実感できるほうが安心できたりする。
井村隆さんの<機巧輪>(「からくりん」と読む)が無条件に心地いいのは、それぞれのメカニズムをあからさまに見せてくれるからだろう。眺める心はいつの間にか、シーラカンスや魚たちといっしょになって空に舞いあがっていく。そう、その動力が何とも人間臭い足踏みペダルであることに安心しながら。
井村さんは「ブリキ」ではなく「銅板」を主に使用されているようです。
ボッシュを思わせるフォルムがあちらこちらに見受けられます。
モーター仕掛けでゆっくり動くと目は釘付けです。
面材はもちろん、線材が効果的に用いられています。