■2月の魚
イイダコ、貝柱、ゲタ、チヌ、アナゴ、カレイ 、ヒラメ、ナマコ、ウニ、サザエ、のり、ワカメ。2月に入ると寒さもきびしくなり、海の水も一年で一番冷たくなりますが、海ははや、春のきざしが見え始めます。ワカメも新芽が取れ出します。潮の流れの早いところで取れるワカメは色も良く柔らかく磯の香りがいっぱいです。酢の物や味噌汁にしますとよいと思ます。魚介類の卵を持ったものは(子持ち)と呼びますが、イイダコの場合はイイ持ちと呼びます。その名の通り頭の中に飯粒の様な卵をぎっしり持ったイイダコは冬の味を演出します。イイダコは11月頃から底引網で取れますがイイを持っているときが1番おいしい時です。
■3月の魚
メバル、ゲタ、イイダコ、チヌ、アナゴ、カレイ、ヒラメ、貝柱、ワカメ、ナマコ、サザエ、イカナゴ、のり。春のタイ、サワラ、フグなどの高級魚を支える秘密の1つがイカナゴという小魚です。きれいな砂底の広がっているこの砂地に住み着き繁殖するのがイカナゴです。この魚は冷たい水を好むので暖かくなって水温が18℃を越えると砂に潜って夏眠する性質があります。6~11月頃まで眠り、眠っているうちに成熟するという特技があります。12月頃に目をさますと産卵し、一時はやや衰えますが、春の気配が広がるとともにまたたくまに太ってきます。生まれたての稚魚でさえこの末には食用になりますから春を運ぷ春告げ魚にあげられます。イカナゴの名前は「糸のように細長い魚」という古語に由来します。体は円筒形で細長く、腹びれはありません。沿岸域で生活し、動物プランクトンなどを食べ、夜は砂の中に隠れます。
産卵は冬、幼魚はシラスに似て大群で昼間は中層を、夜間は表層を泳ぎ、海水温が高くなる夏には、砂に潜り夏眠します。