魚の皿(4)
右向き・左向きの魚皿を調べているうちに出会った様々な皿を紹介しましょう。
遊び心いっぱいのおもしろグッズです。
魚の骨格標本も「左向き」になっています。
「骨の学校3」コン・ティキ号の魚たち/盛口満
一年間の食事回数1091回。そこからどれくらいの骨が出るか。一年間の「食卓の骨取りプロジェクト」を敢行したゲッチョ先生がのめり込んだのは、今度は魚の骨でした。「沖縄島=外洋上のイカダ」説を引っさげてナワキリ、インガンダルマなど怪魚たちを追ううちに見えてきたのは、それらがほとんど外洋性の魚であり、南米ペルーから太平洋諸島までイカダで冒険航海をしたコン・ティキ号の男たちが食べた魚と変わらないという現実でした。50種類以上におよぶ魚の頭骨標本をつくってしまったゲッチョ先生の、骨取り骨集めシリーズ第3弾です。この本を読むと、あることを確かめたくてサンマが食べたくて仕方なくなります。そして、サンマのある部分を見たくて見たくてたまらなくなります。骨から見えてくる、魚の不思議な進化の秘密。魚の骨を捨てるなんて、もったいない!生き物はみんな、生き残るために生きているんだな、と思わされる。餌を捕り、身体を変え、生きる場所を選び・・・。そしてそれが骨というちいさなものの中に表れていることの不思議と、骨の語る生命の強さとに打たれる。人と魚と海と地球。食卓の魚の骨から、沖縄の海へ、深海へ、その太古の姿へ・・・何かをつきつめて考えれば、最後にはいのちへとつながるのだろう。つながってひろがってまた戻ってくる著者の視線が描き出す、おおらかでやさしい骨観察記。それは著者の毎日の営みのこすり出しでもある。
これは珍しい・・・二匹合体の魚皿です。



