折蟹(5)
最終段階です。
足を全部折った段階で、このように立てることができます。
胴体の中に隠れている「ハサミ」を出します。「ハサミ」の根元あたりをしっかり持って、ゆっくりと捻ります。それだけで「ハサミ」の先が開き、ねじれたところがリアルです。
両方の「ハサミ」が出ました。
蟹の前後を決めて、前側にある鶴の羽根部分を折り曲げ、またの間をふんどしのようにくぐらせます。
ふんどしの先をハサミで半分切れ目を入れます。そして背中にある小さなポケット状の部分に差し込み、固定します。すぐに抜けるようなら接着剤を使用してください。
片方をポケットに差し込んだところです。
うまく差し込むためには、先のするどい千枚通しのようなものやピンセットを使用するといいでしょう。
蟹を表側に向けてください。そして、とんがり帽子のような部分を半分に折り曲げて、蟹の腹巻部分に差し込みます。この時、鶴の羽根部分は、差し込まないで残しておいてください。
さて、残しておいた鶴の羽根部分に切り込みを入れて「眼」にします。
折り目の少し上あたりを斜めにチョメチョメと左右に切り込みを入れ、先ほどと同じようにとんがり帽子部分を腹巻に差し込みます。
画像でもわかるように、切り込みを入れた部分が「眼」のようにピョッコリと出ています。さあ、もう一度足の角度などを微調整して、ようやく完成です。
「折蟹」の完成です。お疲れ様でした。
この折り方は、現在掲載されている本を発見できていません。ひょっとしたら、ないかもしれません。そういう意味で、このプログでしか皆さんに「伝承」することができないのかもしれません。ぜひ、お友達にもお知らせください。日本の良き伝統文化を絶やさないためにも・・・。(完)