バタフライマン26 | すくらんぶるアートヴィレッジ

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「フィルム蝶」の制作にあたって、やはり環境問題が気になりますので調べてみました。


環境


■フィルムベースの主原料はセルロースナイトレート(硝化綿)です。

■フィルムや印画紙の「写真乳剤」はゼラチンから作られています。ゼラチンを溶かし、臭化カリウムの溶液を加え、暗室内で硝酸銀の溶液を加えて攪拌すると、乳白色の液が出来ます。これを、フィルムベースやバライタ紙に塗布して乾燥させると、感光膜になり、写真フィルムや印画紙になります。ゼラチンを基材とする乳剤が作られた19世紀末から現代まで、ゼラチンは写真産業と共に歩み、輝かしい発展を支えてきました。

■感光物質をつくるのに最も重要な原料は、硝酸銀と臭化カリウムです。また、各種の感光色素も必要となります。感光色素は、すべての写真感光材料メーカーが秘密にしており、自社で開発されています。ともに主要原料であるゼラチン(感光性物質を支持体の上に長期間安定的に保つ物質)とバライタ紙(表面に硫酸バリウム層を塗布した印画紙の支持体)は、国内に製造メーカーがなく、当初は輸入品を使用していました。

■その後、ナイトレート・フィルムはアセテート・フィルムに取って代わられました。

■アセテートフィルム(アセテートフィルム:acetate film)

酢酸セルロース、トリアセテート、あるいは他のアセテートとの組合せで作られたシート。透明、または半透明で耐気性、耐湿性があり、グリース、油、埃への耐性が良いので、写真用フィルム、磁気テープなどに共通して使われています。

■酢酸セルロース

酢酸セルロースは、パルプ又はリンターと酢酸を原料として製造されます。耐薬品性、耐熱性、難燃性に優れ、たばこ用フィルター、アセテート繊維、写真フィルム、プラスチック、分離膜等の各分野で使用されています。

Cellulose-Acetateセルロースアセテート(酢酸繊維素)CA。写真のフィルムベースに使用されています。化学繊維の原料として多く使われています。

Cellulose-Acetate-Butyrateセルロースアセテートブチレート塗料 CAB。プラスチック、写真フィルムに使用されています。CAよりも吸水性が少なく、軟化点が低い。

■主要な映画フィルム素材の歴史的分類

(1)セルロースナイトレート(1889年~)1950年代まで劇場用映画に使用される。

(2)セルロースジアセテート(1920年代)家庭用映画に使用される。

(3)セルローストリアセテート(1948年~)1950年代より劇場用映画に使用、現在も撮影用ネガティヴに使用される。

(4)ポリエチレンテレフタレート(1955年~)1990年代より劇場用映画(上映用ポジティブ)への使用が増加する。