「フィルム蝶」を制作するにあたって、どこかに仕舞い込んだネガフィルムをあれこれ探して、とうとう見つけました。カットする前にネガをながめていますと、過去の思い出が甦ってきます。このままカットしてしまうのも勿体無いので、フィルムスキャンですべてをデジタル・データにして保存しました。「アナログ」としてのフィルムと「デジタル」としてのデータ、これはとても良い関係だと思います。
リサイクル工作をする方々から作品の展示や保管について質問をいただきますが、結局のところいつまでも作品を展示・保管することはできません。やはり、デジタル・データとして保存するのが最適でしょう。リサイクル作品だけではありません。小・中学校で制作した数多くの作品は、結局のところ埃まみれになるか邪魔になってゴミ箱行きになっている現実を考えると「賞味期限が切れた」作品はデジタル化して保存すべきです。デジカメが普及した今日、いつまでもアナログにこだわる必要はないでしょう。
さて、今回の蝶制作にかかわって、その記録をすべてCD-ROMに収めました。そして、そのCDそのものはアナログ作品としてデザインしてあります。
CDに直接印刷できるプリンターがありますので、便利です。CDも安価なので、大量に制作できます。まだまだ図工美術の実践としてパソコンを活用することは少ないようですが、「アナログ」と「デジタル」の共存共栄を推進してもらいたいと思います。