私の蝶書(85) | すくらんぶるアートヴィレッジ

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蝶紋だと思っていたのに、実は「蛾」だ!という興味深い記事がありました。

著作権の問題がありますので、一部分のみ紹介します。

「伏せ蝶」とは羽を水平に伏せている状態を指し、それに対して「羽を立てる」つまり羽を上げた状態を「揚羽蝶」というのだ。「揚羽蝶」とは現在の一般的に言うアゲハチョウではなかったのである。文様上の揚羽蝶と生物学上でのアゲハチョウが別のものであったとは意外であった。羽を上げるか下げるかで文様の名称が区別されていたのだ。そしてこのようなところで「浮線蝶」の謎解きの糸口が見つかるとは思いにもよらなかったのである。結局、「浮線蝶」は浮線綾とは無縁なものであった。それは「伏せ蝶」から転じたものであった事からも分かる。この伏せ蝶が文様上の形ではなく、もし実際の形態を意味していたとすれば、もしかすると伏せ蝶は蝶ではなく「蛾」ではなかったのだろうか?

http://www.omiyakamon.co.jp/kamon/cho/05.html より

詳しくは上記HPをご覧ください。

蝶と蛾は「鱗翅目」といい、そのほとんどが「蛾」である。そのうちの極一握りが蝶だ。蝶と蛾の区別方法は様々で、世界各国でもその分け方には違いがあり、中には区別すらしていない国もある。分類学的にはいわゆる「蝶」もまた「蛾」である。区別方法は一般的に「ものにとまる時に多くの蛾は羽を横に広げ伏せた形になる」「蝶は華やか。蛾は地味」「蝶は昼間に活動。蛾は夜に活動」「蝶の幼虫はアオムシ。蛾の幼虫は毛虫」などがあげられる。日本での区別方法としては触覚の観察によるものである。しかし上記の区別方法に当てはまらない例外のものも多くいる。また蛾の多くは繭を作る事が出来る。絹を作り出す繭を作る「蚕蛾」がその代表である。はたして紋が生まれた平安から鎌倉にかけての日本で、この区別が出来ていただろうか。紋辞典で見る限りでは蛾に近いデザインの方が多いように思われる。

中国では昔、美しさの形容詞として「蛾」の熟語がいくつかある。例えば、女性の美しい眉の形容で「蛾翠」「蛾眉」という言葉が存在する。中国からの文化が日本にもたらされた時、蝶も蛾も混同され、すべてが「蝶紋」として取り込まれた可能性も高い。

蝶と蛾

さてどちらが蝶でどちらが蛾でしょうか?