情報化社会の中で今後も「情報」とは何か?それに伴う「著作権」の問題は肥大化・拡大化するに違いない。しかしもっと真剣に考えなければならないのは「プライバシー」や「人権」の問題のようにも思う。さて、連載した「パロディ考」はここらで終了としたいが、最後に「洒落」について記しておきたい。辞書を引くと、(1)その場に合った、気のきいた、人を笑わせる文句。多く語呂合わせや地口(じぐち)をいう。「―を言う」「駄―」(2)たわむれ事。冗談事。「―が通じない」(3)気のきいた服装や化粧で身なりをととのえていること。おしゃれ。「生身玉(いきみだま)の里がへりに―を尽くし/百花譜」(4)当世風で気のきいていること。「諸事―を好み、高慢の鼻たかくなりしゆゑ/黄表紙・高慢斎行脚日記」〔「洒落」は当て字〕。とにかく、気の利いたことを総じて「洒落」と呼ぶ。そして「おしゃれ」といわれるのもその一つということらしい。パロディに近いものとして「駄洒落」がある。下手な洒落、つまらない洒落。「―を言う」「―を飛ばす」しかし、「う~ん」とうならされる駄洒落もあって、馬鹿にできない。さらに、「しゃら洒落」(1)生意気なさま。しゃらくさいさま。「―な丁稚(でつち)あがりめ/浄瑠璃・曾根崎心中」(2)さっぱりしているさま。しゃれているさま。「薄化粧に花車(きやしや)めかして―なる風情をおもてにし/仮名草子・可笑記」(名)遊女をいう。「此所に名高き―には/浮世草子・三代男」。「しゃらく洒落」気質がさっぱりしていて、物事にこだわらない・こと(さま)。洒脱。「無邪気にも見える。―でもある/三四郎(漱石)」、「しゃらくさい洒落臭い」分に似合わず、気の利いた風をする。生意気である。「―・いことを言うな」などとある。画像は「写楽斎」である。