ストライプで忘れてはならないのが国旗です。デザインの中で最も多い3色旗のことをトリコロールと言いますが、とりわけ青白赤の美しい配色のフランス国旗が有名となり、一般にトリコロールといえば縦3色のフランスの国旗を指しています。しかし全ての3色旗のお手本となったのは、横3色のオランダ王国国旗です。オランダ国旗の配色は16世紀後半、スペイン支配からの独立戦争の先頭に立ったオレンジ公ウィリアムI世の紋章の色に由来したものといわれ、最初はオレンジ・白・薄青でしたが1648年のウェストファリア条約によって独立が国際的に認められる頃から海上ではオレンジは薄くて見えにくい色であること、形としては世界初の共和国でしたが実質はオレンジ家世襲の王制が続いていて、後世の人々のオレンジ公爵家への反発心などからオレンジの色から次第に赤に変わっていきました。1810年ナポレオンの支配により一時的にこの旗が消滅しますが、ナポレオン失脚とともに復活し、1816年3月16日勅令によって赤・白・青の旗が正式に国旗に制定されました。それでも赤とオレンジの色は人や場合によって微妙に変わり、1937年2月、時のユリアナ女王の勅令によって正式に今の色の国旗となりました。