BLUE(1)福生の米軍基地に近い原色の街。いわゆるハウスを舞台に、日常的に繰り返される麻薬とセックスの宴。陶酔を求めてうごめく若者、黒人、女たちの、もろくて哀しいきずな。スキャンダラスにみえる青春の、奥にひそむ深い亀裂を醒めた感性と詩的イメージでみごとに描く鮮烈な文学。龍さんが同じ大学だったということもあって、また、私も東京で下宿する身であり、なんかズキズキしました。夜の米軍基地を友人と眺めたものです。まさしく、「ブルー」でした。