ヒトラー最後の10日間(1973・英、伊) | まなぶんの戦争映画辞典

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これまでに見た戦争映画について、戦車などの軍用車輌、ヒロインの写真で紹介していきます。また、ナチス役などの個性的な俳優についても紹介します。BD、DVD、VHSで保有している全ての戦争映画を掲載するのが目標。コメントお待ちしています!

ヒトラー最後の10日間(HITLER: THE LAST TEN DAYS)

 

監督 エンニオ・デ・コンチーニ

出演 アレック・ギネス、サイモン・ウォード、アドルフォ・チェリ、ガブリエル・フェルゼッティ、エリック・ポーター、ドリス・カンストマン、ダイアン・シレント、フィリップ・ロック、ジョス・アックランド、マイケル・グッドリフ、ジョン・ベネット、ジュリアン・グローヴァー、アンジェラ・プレザンス

1945年4月のベルリン。ヒトラー総統の地下壕にはソ連軍が迫っておりドイツの敗戦も目前となっていた。4月20日、誕生日を迎えたヒトラー(ギネス)と愛人エヴァ・ブラウン(カンストマン)らの前にホフマン大尉(ウォード)が緊迫した戦況を伝えるため到着するのだが・・・

オープニングではワーグナーの「神々の黄昏」をバックにナチスドイツの欧州における占領地の地図が表示されます。これが最大の状態でこの後スターリングラード、エルアラメインの敗戦で後退する一方になります。

ヒトラーを演じたのはアレック・ギネス。英国を代表する名優で説明不要ですね。ヒトラー役はダスティン・ホフマンの起用が検討されていたところ、本人の強い希望でギネスに決定したようです。

右がボルマン(マーク・キングストン)、左はゲッベルス(ベネット)。ジョン・ベネットはアミカスホラーの傑作「怪奇!血のしたたる家」で主役級の役を演じており、まなぶんの中では有名(笑)。

陸軍の将軍たち。左からクレープス将軍(チェリ)、カイテル元帥(フェルゼッティ)、ヨードル将軍(フィリップ・ストーン)。イギリス、イタリア資本の作品なのでイタリア俳優が多いです。

クレープス将軍を演じたアドルフォ・チェリ。007で有名ですが、戦争映画も「脱走特急」などに出ています。

空軍のグライム将軍役はエリック・ポーター。ハマーフィルムの怪作「魔獣大陸」や「テレマークの要塞」などに出演。

ベルリン司令官のヴァイドリング将軍(グッドリフ)。「633爆撃隊」「ビスマルク号を撃沈せよ!」など戦争映画の常連です。

ホフマン大尉を演じたサイモン・ウォード。狂言回し的な役どころです。彼は「スカイエース」での戦争恐怖症役の好演が印象に残っています。「戦争と冒険」ではチャーチルの若い頃を演じました。

SSのフェーゲライン将軍(グローヴァー)。スター・ウォーズのヴィアーズ将軍役で有名ですが、「OSSダブル特攻司令」など戦争作品にも結構出ています。

ヒトラーの愛人エヴァ・ブラウン(カンストマン)。美人ですが他の作品は見たことがありません。

ハンナ・ライチェ(シレント)。ライチェはドイツ空軍では珍しい女性パイロットです。「クロスボー作戦」ではバーバラ・ルーティングが演じてましたね。シレントはショーン・コネリーと結婚しています(後に離婚)。他に「赤ちゃんよ永遠に」「華麗なる激情」などに出演。

若い女性兵役のアンジェラ・プレザンス。ドナルド・プレザンスの娘さんです。お父さんにそっくり(笑)。

ヒトラーが自殺したとたんに煙草を吸いだす面々。シュールなラストシーンです。

 

(寸評)

全てが総統地下壕のシーンなので車輌は全く出ませんが、好きな役者がたくさん出ているので取り上げました。アレック・ギネスのヒトラーは必見です。日本版DVDを発売して欲しい作品ですね。

(評価)☆☆☆★(5点満点)   *VHS