謀議(2001・米、英) | まなぶんの戦争映画辞典

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これまでに見た戦争映画について、戦車などの軍用車輌、ヒロインの写真で紹介していきます。また、ナチス役などの個性的な俳優についても紹介します。BD、DVD、VHSで保有している全ての戦争映画を掲載するのが目標。コメントお待ちしています!

謀議(CONSPIRACY)

 

監督 フランク・ピアソン

出演 ケネス・ブラナー、スタンリー・トゥッチ、コリン・ファース、ジョナサン・コイ、ブレンダン・コイル、ベン・ダニエルズ、バーナビー・ケイ、デヴィッド・スレルフォール

1942年1月20日、ベルリン郊外のヴァンゼー湖畔の邸宅の脇に1機のフィゼラー・シュトルヒ連絡機が降り立った。操縦していたのは国家保安本部(SD)長官のラインハルト・ハイドリヒ(ブラナー)で、その他、合計15名のヒトラー政権の主に次官クラスの高官が集合した。ヨーロッパ・ユダヤ人の移送と殺害について分担と連携を討議するための、後に「ヴァンゼー会議」と呼ばれる会議が始まろうとしていた。

高官が15人集まるので、当然、高級車が多数登場します。こちらはハイドリヒの車輌(SS-3)。メルセデスではなくマイバッハSW38です。

真ん中がハイドリヒのマイバッハ。他に高級車が4両見えます。

こちらはフォードでしょうか。アメリカ車っぽいフォルムですが戦前にドイツに現地法人がありました。

メルセデス130です。あまり戦争映画ではみかけないタイプかな。

ホルヒの中型統制車輌ですね。高級車ではありませんが、これにはSSの現地部隊のランゲ中佐などが乗ってきました。使い込まれて汚れています。使い分けがリアルです。

ハイドリヒが自ら操縦するフィゼラー・シュトルヒ連絡機。彼は操縦が好きだったらしく、周りはハラハラして結構困ったとか。

悪いナチスばかり出る作品ですが、まずは、主役のハイドリヒ(ブラナー・右)とアイヒマン(トゥッチ・左)。ブラナーはローレンス・オリビエの再来とも言われる大名優で説明の必要はありませんね。戦争映画では、最近の「ダンケルク」に出ていました。トゥッチはテレビドラマなどで人気のアメリカの俳優です。

こちらはSSの面々。左からホフマン中将(ニコラス・ウッドソン)、アイヒマン、シェーンガルト大佐(ピーター・サリヴァン)、ランゲ少佐(バーナビー・ケイ)。

法務次官シュトゥッカート役にコリン・ファースが出ています。今ほど有名でなかった頃ですがなかなかの熱演。「(ユダヤ人は)ブタなんかじゃない!彼らは有能であり知性もある。だから危険なんだ!君たちは勉強不足だ!」怖いセリフですね。9年後に「英国王のスピーチ」でオスカーを取ります。

 

(寸評)

劇場映画ではなくテレビムービーです。ほとんどが会議室だけで行われる舞台劇で「12人の怒れる男」を思い出しますが、正義を語る作品と悪魔の決定が行われる本作は真逆ですね。脚本が素晴らしく引き込まれること間違いありません。

(評価)☆☆☆☆★(5点満点)  *DVD