想像力が音を立てて叩き潰された瞬間 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
ある会社のフロアで、
段ボールに張り紙をしただけの
ゴミ箱を見つけた。

その張り紙には、
「F—1ゴミ箱」と書かれている。

そのゴミ箱がF—1カーみたいに
超高速で自走している姿が
頭の中に浮かんできた。

自分で動いて掃除してくれる掃除機は
「ルンバ」などすでに存在しているが、
自動でゴミを回収しに来てくれる
「自走ゴミ箱」には、
いまだお目にかかったことはなかった。

しかも「F—1」なのだから、
呼んだらさぞすぐに
来てくれるに違いない。

ところがよく見ると、
「F—1ゴミ箱」という文字の横に、
もう一つ別の文字が書かれていた。

「移動厳禁」

想像力が音を立てて
叩き潰された瞬間であった。


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