見上げたココア野郎。
いつまでこの見上げた姿勢を
維持できるかと思っていたが、
はやくも厳しい現実を
突きつけられる結果となった。

この「一歩前へ」出る見上げた姿勢が……

翌日には早くもこの有様であった。
季節の変わり目の
商品ラインナップ変更の際に、
いわゆる「定位置」に戻されたのだろう。
よく見ると隣にいるのは新入りだ。
これでいわゆる「庶民缶」に逆戻り。
さぞかし無念だったに違いない。
しかし彼は、
この厳しい競争の中で、
商品ラインナップに残ったのだ。
それは彼の「一歩前へ」出る姿勢に
業者さんが心を打たれたからかもしれない。
確かにいまのココア野郎は
ただの「庶民缶」にすぎない。
無念のココア野郎。
だがだからといって、
彼の生き様の「濃厚さ」までもが
否定されるものではない。

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