間抜けな猫の恐怖体験 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
自転車で住宅街を走っていると
野良猫によく出会う。

野良猫も慣れたもので、
自転車が来ても全く驚かない。

ところがこの間、
実に間抜けな猫に遭遇した。

その猫は道ばたの植え込みに
首を突っ込んでいたので、
僕の自転車に全く気づいていない様子だった。

そして猫と自転車が最接近したあたりで
「ハッ!」と気づいたようで、
急に全力で逃げ出したのである。

ところがその慌てて逃げ出した方向が
自転車の進行方向と同じだったために、
いくら逃げても僕が真横にいるわけである。

猫はこちらを見ては顔をこわばらせ、
それでもみずから自転車に並走してくる。

しばらく走ってはまた横を見て
「なぜだ!!」となってまた走る。

その間およそ6秒ほどだっただろうか。

さすがに最後は
一軒家の敷地に逃げおおせたが、
さぞかし恐ろしい体験だっただろう。