「あまのじゃく」の使命 | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
もともと自分がやりたかったことでも、
それが「やらなければならない」
になった瞬間にそっぽを向きたくなる。

もともと「いいなー」と思っていたことでも、
みんなが「いい!」と言い出すと、
とたんに興味がなくなってしまう。

あまのじゃくな性格というのは
非常にめんどうなものである。

でもこういうあまのじゃくさは、
実は人類存続のための
重要なプログラムなのではないかと
最近思うようになった。

改めて言うまでもなく、
種の存続のためにもっとも重要なのは
その多様性を担保することである。

なにか致命的な環境の変化が起こったときに
もしもその種が多様性を備えていなければ、
それに対応できる個体が全く存在せず、
完全に絶滅してしまうという事態が発生し得る。

その種の存続のためには、
たとえ少数であっても
多様な環境の変化に対応できる
多様なタイプの個体を
存在させることが重要なのである。

そしてそれを実践させるために
この種に埋め込まれたプログラムのことを、
私たちは「あまのじゃく」と
呼んでいるのかもしれない。

だから、
みんなががんばっている時に
自分だけはがんばれないとか、
みんなができることを
自分だけはできないということを
残念に思う必要は一切ない。

それはむしろ、
人類の生存を担保するという
種として最も重要な使命を
担っているのである。