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本当にその著者の言わんとすることを
わかろうとするならば、
著者の人生がどのようにしてあったかを
見つめなければならない。
それは僕たちの日常の関わりでもそうで、
その人の行動の背景にあるものを知れば、
その人の行動から全く別の意味を
感じられるということもある。
かの名著『コミュニティ』が、
どのような想いを含みながら書かれたものなのか。
それを知るだけで、ずいぶん理解が変わるだろう。
またこの『マッキーヴァー』を読んだことによって、
マッキーヴァーが後年「時間」ということに
多く言及していたのを知れたのはよかった。
晩年に近づくほど、彼の思想はずいぶん
東洋的な感覚に近づいていったように思える。
「自分自身と、自分のものとなり得る
幸福を発見するためには、幸福を忘れるとともに、
自分をも忘れなければならない」
この人のコミュニティ論はなかなか難解だが、
こうした論理を超越した語りはとても親しみやすく、
それでいて不思議と腑に落ちる。