吉本隆明さん | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
吉本隆明さんが亡くなった。

吉本さんに興味を抱いたのは、
糸井重里さんの「ほぼ日」を通してだった。

糸井さんが編集した、
『吉本隆明の声と言葉。~その講演を立ち聞きする74分~』
を読んだときの感想を、以前にこのブログに書いたこともある。

吉本さんにはいろいろ励まされることが多かった。

「10年間毎日ずっとやって、
 もしそれでモノにならなかったらオレの首やるよ」

とか、

「本当に困ったんだったら、
 泥棒して食ったっていいんだぜ」

とか。

そして以前にも書いた、

「言葉のいちばんの幹は、沈黙です。
 言葉となって出たものは
 幹についている葉のようなもので、
 いいも悪いもその人とは関係ありません」

という言葉。

おそらく世代によって、
彼に対する印象は大きく違うだろう。

僕は彼から、
「世の中のあたりまえなんて、
 だいたいまちがってると思ってたほうがいいよ」
ということを教わった。彼がそんなことを
伝えようとしていたかどうか知らないが、
僕にとっては、そういう存在だった。

「10年間毎日ずっとやって、
 もしそれでモノにならなかったらオレの首やるよ」

って言ってたのに、
もう首をもらいにいけなくなってしまった。
彼の言葉を信じてた人は、
モノにならなくても文句を言う相手がいないので、
意地でもモノになるしかない(笑)

勝手にですが、いろいろお世話になりました。
これからもいろいろお世話になると思いますが、
まずはご冥福をお祈り申し上げます。