失うものと生まれるもの | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
僕は『ほぼ日手帳』を使っている。

一日一ページのこの手帳には、
一日にひとつ「日々の言葉」が載っている。

そのうちのひとつをご紹介。

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ぼくはもう、いろんな意味で
メチャクチャ回り道してます。
ぶつかって、こっちに逃げて、って
やってますけど、本当によかったなと思います。

クオカプランニング 斎藤賢治さんが
『社長に学べ!』の中で
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回り道って、そのときはなんだか
「損したなー」って思うけど、
たいてい後になれば
「よかったなー」に変わるものである。

僕自身も、大学を中退してから数年間は、
「しまったー、卒業しとくべきやった…」
と、ずいぶん後悔したものである。

ところが、今となっては、
「もしあのまま卒業してたら…」
と思うと、ゾッとする。

きっと僕は、
多くのことに疑問を持つこともなく、
いろんなことに気づかないまま、
大人になっていたことだろう。

それでも周りの人たちに比べると
そうとう愚かなので、
あくまで自分比ではあるが(笑)

どんな回り道でも、
後で必ず功を奏するものである。
だからいろんな出来事を受け入れられるし、
僕は本当にそう信じている。

もちろん、取り返しのつかないことだってある。
しかしその失われたものがあった空間には、
必ず新しい何かが生まれてくる。

そしてその生まれてきたものは、
失うことがなければ得ることのなかった、
「かけがえのないもの」に違いないのである。

僕は失うことを希望に変えていきたいし、
そのプロセスが人生に深みを与えてくれるのだろう。
希望そのものが失われることはない。