少子化でいちばん心配なこと | 杉原学の哲学ブログ「独唱しながら読書しろ!」
少子化の問題が言われて久しい。

経済の衰退や、
年金制度が維持できないなど、
少子化によっていろんな問題が
引き起こされると言われている。

しかし僕がいちばん心配しているのは、
「大人のモラルの低下」である。

いつも信号なんて守らない人でも、
子どもの前では「いちおう守っておこう」
という気分になったりするし、
あの見苦しい国会のありさまも、
もし子どもが見学に来ていたら
あそこまでひどくはならないだろう。

人間は、ただ歳を重ねれば
大人になるというわけではない。

子どもの存在があってこそ、
大人は大人になれるのである。

子どもだって、弟ができたり、
妹ができたりすることによって、
お兄ちゃん、お姉ちゃんになっていく。

それと全く同じことである。

そう考えたとき、少子化がどのような
意味を持つかは言うまでもない。

社会のあらゆる場所、場面から、
子どもの存在が失われるのである。
子どものいない場所では、
大人は大人である動機を失いやすい。

当然、「大人のモラルの低下」
が起こる、というわけである。

「モラル」なんていうものは
時代によって変わるし、
絶対守るべきものでもないのだが、ここでは
「互いに機嫌よくいられるための配慮」
ぐらいに考えておけばよいだろう。

日本人のいいところは、
こういった「配慮」がとても
よくできるところだと僕は思っている。
これが失われていくとしたら、
本当に残念なことである。

別にこういうことを
懸念してではないだろうが、
小学校の教室に赤ちゃんを連れていって、
子どもたちの思いやりの心を育てるという
取り組みが行われたりしている。
とてもいいことだなぁと思う。

これに続いて、社会見学として、
国会に毎回小学生を招待するという
取り組みはどうだろうか。

いつも大人気ない姿を
全国にさらしている議員たちも、
さすがに小学生の学級委員に
怒られるのはゴメンだろう(笑)