"時代遅れ"に見える学び方って、本当は大切 | 学びスタジオ®︎ブログ〜教育あれこれ

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小さな個人塾を経営しています。「一緒に学ぶと、可能性が広がる」と考えています。教えるより、考えるように導きます。子どもと一緒に考えると、子どもが能動的に考えるようになります。そして、一緒に考える楽しさと、一人で考え抜く力を身につけていきます。

 

こんにちは、学びスタジオ®︎の奧川えつひろです。

 

今はペーパーレスの時代です。

 

勉強もタブレットやパソコンの画面でやるのが当たり前になっています。

 

しかし、

ディスプレイを見ているときと紙を見ているときでは、

脳の情報処理モードが異なるそうです。

 

今回は、"時代遅れ"の学び方?について書きます。

 

❤︎ディスプレイと紙媒体で同じ情報を見せる実験

 

脳のどの部分が活発に働いているかを測定すると、

紙媒体を見ているときのほうが、

ディスプレイを見ているときよりも、

脳の情報処理をつかさどる前頭前皮質が強く反応しました。

 

つまり、

紙媒体では情報をより深く理解できるということです。

 

❤︎ディスプレイはテレビを見るように見る

 

ディスプレイを見ていると、

脳が文字や映像をそのままインプットします。

 

テレビを見ているときのように、

情報を正誤関係なく受け入れるため、

文字情報の細かい部分を見分けにくのです。

 

❤︎印刷して学習することは学習効率を上げる

 

一方、

紙を見ているときは、

脳が情報を自発的にチェックします。

 

情報に注意を向けやすくなるため、

文字の細部までしっかり確認できます。

 

だから、ディスプレイより、印刷して

紙上で見る方が、学習効果は高いということになります。

 

次に、

❤︎パソコンと手書きのメモについての実験

 

学生たちに普段通りメモをとるよう指示して授業を行いました。

 

授業後に、

その授業内容に関するテストを実施した結果、

 

パソコンでメモをしていた学生よりも、

手書きでメモをしていた学生のほうが

正答率は高かったそう。

 

パソコンより手書きのほうが、

知識の記憶と理解に適しているということです。

 

❤︎パソコンに打つとき、思考が分断られる

 

考えを整理するために表を作成するとき、

パソコンを使うと、

まず、罫線を引いて文字を打ち込むというレイアウトを考える"操作"が必要になります。

 

その操作をしているあいだに思考が分断されてしまいます。

 

❤︎紙にメモするとアイデアが整理しやすい

 

紙にメモをとる場合は、

紙には思いつくままに、どこからでも書き込むことができ、考え事に集中できます。

 

手書きでメモをとりながら、

内容を吟味し、

浮かんだアイデアや聞いた情報を、

自分の言葉でサッと手書きし、

思考の途中経過を書き残しておけば、

あとで思い出しやすく、

結果的に、学習効率を高められます。

 

❤︎新聞を読むこと

 

今は、インターネットのニュースを簡単に見ることができます。

新聞は、"オールドメディア"になりました。

 

しかし、

新聞は情報を得るツールとしてとても優れている面があります。

それは、新聞の"一覧性"です。

 

新聞には国内外のさまざまなニュースがまとめられ、

世間で何が起きているのかを、

ページをめくるごとにひとめで理解可能です。

 

一方、

インターネットのニュースサイトでは、

自分で見出しを選び、

クリックして読まなければなりません。

 

情報の重要度を判断するのに、

一記事ずつ確認しなければならず手間がかかってしまいます。

 

さらに、

閲覧履歴や検索履歴にあわせて表示内容が変わるため、得られる情報に偏りやすいです。

 

新聞から、

「見出し」に目を通して

「見出し」を見て気になった記事の「リード(前文)」を読み、

「リード(前文)」を読んでさらに気になった記事は「本文」まで読むことができます。

 

新聞から多面的な情報を得ることができますね。

 

❤︎会って学ぶことの大切さ

 

場の雰囲気は、人の気持ちを左右します。

やる気になったり、やる気を無くしたり。

 

真剣に学ぶ子どもたちの中にいると、

自然と気が引き締まり、やる気が出てきます。

 

また、

あるテーマや難問について、

意見や情報交換が自由にできますし、

他人の意見から沢山のヒントをもらえます。

 

❤︎思ったことが、その場ですぐに聞ける

 

先生への質問も気楽にできます。

勉強以外のことも相談しやすいです。

 

子どもが思ったことを言える雰囲気の中では、

学びにおいても、最大の効果を発揮します。

 

❤︎まとめ。昔ながらが学び方が大切

 

映像授業は、

その内容がよいものであれば、

子どもにとって

何時でも見て学べ、

理解を助ける、強力なツールになります。

 

しかし、

時には、子どもの学力に応じて、

映像授業に頼ることなく、

自分で、読み考えることも大切です。

 

「自分で読んで考えてごらん」と言えるのは、

子どもの近くで勉強を見ている先生です。

 

自分の力で読んで、

自分の力で考えて、

問題に答えて、

そして、

わからない時は、

そばにいる先生に聞く

また、

同じ気持ちで学ぶ仲間から刺激をもらう

 

この昔ながらの学び方が、

学力を身につける

と同時に社会性を学ぶ

最も効果的な学び方ではないでしょうか。

 

環境問題やコスト削減のためにペーパーレスは、大切なことですが、

紙を大事に利用して、

子どもの学力に生かすことも大切なことですね。