こんにちは、学びスタジオの奥川えつひろです。
学校では習わない、中学受験の算数の特殊算について書きます。
❤︎昔は学校で学んでいた
昔は、
学校でも、考えさせる問題を扱っており、
当時は、中学受験でも、学校で習う知識を応用すると解けるものがほとんどでした。
しかし現在、
中学受験算数は、特殊算などと言われて、学校教育では行われなくなりました。
❤︎中学受験算数のジャンル分け
❶計算と数の性質
❷数量関係と量・測定
❸平面・立体図形の性質・求積
❹文章題
❺新傾向の問題
❤︎学校でほぼ習わない内容は"文章題"
中学受験算数には、
様々な文章題が存在し、
解き方によって○○算と名づけられている。
和差算・消去算・つるかめ算・差集め算
過不足算・年齢算・相当算・分配算・倍数算
倍数変化算・仕事算・ニュートン算・旅人算
通過算・流水算・時計算・日暦算・植木算
還元算・集合算・平均算・方陣算・周期算…
これらの大半は、
後に中学で方程式を習ってしまうとほとんど解けてしまいます。
❤︎○○算のルーツ
文章題に見る○○算という言葉が、日本の書物に初めて登場したのは、「塵劫記(じんこうき)」という書物です。
出版されたのは、江戸時代です。
当時は、商業活動が盛んになり始めた頃で、
商取引で、計算が必要なため、そろばんが普及しました。
この頃の私塾である寺子屋では、
"読み・書き・そろばん"を中心に教えていました。
その時、算数(そろばん)の教科書として、この「塵劫記」が使われていました。
❤︎「塵劫記」の内容
当時としては珍しく図解があり、具体的な計算法が示されているます。
ねずみ算(フィボナッチ数列)
からす算(倍数の問題)
油分け算(1次不定方程式)
百五減算(割り算の余りの問題)
薬師算(方陣算に近い)…
この書物が改訂され、今の文章題につながっています。
❤︎「塵劫記」は人気があり、日本人は算数好き
この「塵劫記」は、
実用性があり、
遊び感覚で考えて解ける問題が多く記されています。
本来、
日本人は、
算数・数学の好きな民族だったのかと思います。
それなのに、現在では、
「数学嫌い」が増えているのは残念です。
心のゆとりを持って算数・数学を楽しく学べる環境がないのかもしれない。
パズルのように楽しめる余裕・ゆとりがあれば、学ぶ中で本当の算数の楽しさが分かると思います。
例えば
❤︎線分図を使う問題
姉は2000円、妹は1600円のお金を持っていましたが、2人とも同じ値段の本を買ったので姉の残金が妹の残金の2倍になりました。2人が買った本の値段は1冊いくらですか。
答えは、1200円
❤︎数学で解くと
数学の解法は、
問題文通りに式を立式すれば、
方程式という形式的な計算処理だけで、
差を考えずに解くことができます。
しかし、
具体的な値段のことをイメージすることなしに解けてしまうので、
数に関する感覚がドンドン鈍くなっていきます。
❤︎受験算数で解くと
受験算数では、線分図を書き、
差を考えたりすることで、
数に対するイメージが膨らみます。
それは、後に、方程式を習ったときに
その計算の意味を深く考えられたり、
方程式の本当の便利さに気づくことにつながります。
❤︎中学受験の算数は、柔軟性を養う
数に対するイメージを小学生のときに鍛えておくと、柔軟性が養われ、
真の数学の利便性に気づくことができます。
だから、
中学からの数学の理解を助け、
さらに、
その楽しさ、面白さを感じさせてくれます。
❤︎まとめ。中学受験算数は、必要!
生きる力とは、
生活していくために、
必要な技能や知識(リテラシー)を使って、
疑問に感じたことを自分で調べて学習していく力です。
このためには、
意欲や関心だけを高めても、だめです。
重要なのは、
考える力と、学ぶ喜びを子どものうちから育てることです。
考える力を育てることの一つとして、
なんとなく解けてしまう方程式を覚える前に、
中学受験算数を学んで、
じっくり読んで、
考える力や発想を豊かにすることは
たいへん大切ではないでしょうか。
また、
受験算数には、
数学にはない日本人らしい考え方と、
イメージの豊かさがあり、
遺していきたい文化でもあります。
中学受験をする、しないは別として、
受験算数を学ぶことをおすすめしたいと思います。
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