幼児から、日本語と英語を同時に学ぶパラダイムシフト | 学びスタジオ®︎ブログ〜教育あれこれ

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小さな個人塾を経営しています。「一緒に学ぶと、可能性が広がる」と考えています。教えるより、考えるように導きます。子どもと一緒に考えると、子どもが能動的に考えるようになります。そして、一緒に考える楽しさと、一人で考え抜く力を身につけていきます。

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“英語が話せる日本人(バイリンガル)”はまだまだ少数です。しかし、時代は確実にグローバル化、しかも急速に展開しています。
英語の4技能の中で、「英語でいかに表現し、堂々と話せることができるか。」スピーキング力がこれからの英語教育のカギになると思います。今日は、“英語を話す”ことについて書きます。
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♥幼児からの一定時間英語漬けに
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話す英語教育で大切なことの一つは、
子どもをある一定の時間、英語の生活環境に置くことです。
例えば、
英語保育園等で「日常生活が英語だけを使う」ように。
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♥英語教育において「子どもだから」という気遣いはしない
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また、スピーキングにおいて大切なことは、
「この言葉はまだ子どもには分からないから、分かりやすい言葉に置き換えよう」と気遣いはせず、普通に話し、会話の速さもいつもどおりのスピードで話をします。
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語学を学ぶときに教える側が手加減をしてはダメで、
特に耳が成長段階である子どもは聞いたままを覚えていくので、ネイティブな言葉にも、スピードにも対応できます。
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例えば、
1日5~6時間、毎日、英語漬けの生活を送ると、子どもたちは徐々に英語慣れした耳が出来上がります。
半月も経たないうちに英語が口からついて出るようになり、
1ヵ月を過ぎると、「ママ、パークに行こう!」というように、英語と日本語の同時使いで話すようになります。
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日常的に英語を聞くだけで自然と身につくというようになります。
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♥「幼児期に英語を覚えても、小学生は普通の小学校に行くと、英語から離れた生活になり、英語を忘れてしまうのではないか?」という心配が起こりますが、
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それは「大丈夫」です。
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♥一度身についた"英語力"は一生もの
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幼児期に何百、何千という膨大な時間を過ごし身に付けた英語の記憶は、脳にはっきりと残ります。
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もちろん、一時的に会話力は下がってしまいますが、再び英語に触れる機会が訪れると必ず思い出します。
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脳科学研によると、記憶の引き出しは脳の海馬という部分で処理されており、刺激されれば、記憶が目覚め蘇ります。
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このような理由からも、
ある一定期間、英語漬けの生活を送る経験は、バイリンガルを育てるためには非常に有益です。
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それに幼児期は、語学にとって最も大切な“耳”が出来上がる時期です。
英語漬けになるタイミングとして、これ以上いい時期はありません。

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♥英語と日本語を同時期に学んでも、どっちつかずにはならない
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「日本語もおぼつかない幼児期に英語を学んで、日本語も英語も中途半端な子どもになってしまいませんか?」という疑問に対しては、
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同じ言語でも、
日本語と英語は脳のなかで処理される部分が異なります。
言葉を聞いて理解する部分が違います。
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これは他の言葉でも同じ。
スペイン語でも、フランス語でも、複数の語学を身に付けようと考えたとき、脳は異なる場所を使って情報を処理します。
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ですから、言語がぐしゃぐしゃに、どっちつかずになってしまうことはありません。
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ただし、
幼児期は持っている語彙が少ないため、混在してしまう傾向はあります。
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「このmovie楽しい!」
「次のSundayはどこに行くの?」など、
英語を学び始めた3~4歳までの子どもたちは、日本語と英語を交ぜて話すことが多くなります。
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これは単に語彙数が少ないことが問題で、語彙が増えてくれば解消されます。
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幼児期に複数の言語を学んでも、
決して言語が無秩序に混ざり合うことはありません。

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♥最初は、単独の言語を学ぶより劣る
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ただし、いくつかの言語を同時に学んでいる子どもたちは、それぞれの言語習得が劣るということは事実です。
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英語保育園に通う子どもたちは、
日本語のみで生活する通常の幼稚園の子どもに比べると日本語力が劣り、
英語だけを学んでいる子どもに比べると英語力が劣ってしまいます。
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♥後に逆転する
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しかし、2つ以上の言語を使い続けていると、中学生くらいで逆転するといわれています。
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幼いときから、日本語と英語それぞれの捉え方ができる子どもたちは、
「日本語ではこう言うけれど、英語ではどう言うんだろう?」
「英語のこの表現は日本語に置き換えるとどうなるんだろう?」
と疑問を持ち、自ら聞いたり調べたりします。その結果、語彙力が広がるのです。
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だから”多言語を学んでいる子どもは母国語力も高く”なります。
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♥2ヵ国語できる人は、3ヵ国語目を覚えるのも速い
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その理由は、
言語の音域が脳にインプットされているからです。
特に5歳くらいまでに、2つ以上の言語を学び始めている場合に言えることです。
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とりわけ、日本語と英語の音域をカバーできる耳を持っていれば、
その中間に入ってくるフランス語もドイツ語も中国語も覚えやすいということが言えます。
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♥言葉の壁を越えて
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日本人にとって、言葉の壁とは、スピーキングです。
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小学校から英語が教科として学習が始まっていますが、
言語(発音)の習得時期を考えると、幼児から、日本語と英語を同時に学ぶという、パラダイムシフトしていかないといけない時期に来ているのではないかと思います。

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私の塾では、幼児からのオンライン英会話を行っています。

ただし、英会話は時間が限られますので、ご家庭での英語の取り組み方について説明して、ご家庭でも実践していただいています。

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