マナベヴァイオリン工房 -28ページ目

ヴァイオリンと呼吸法

ヴァイオリンにかぎらず音楽を演奏する上で呼吸が大事な事はご存知でしょうか。

なかなか上達しないと壁にぶちあたった時、呼吸法を見直す事もひとつです。

不自然で不合理な体の力を抜くた
めにも大切な事だそうです。

よく体に力が入ったまま呼吸を殆ど止めて演奏している人も意外に多いとの事です。

安定した複式呼吸をすることによって表現力が格段に広がるともいわれます。

なぜ今回、呼吸の事にふれたかというとヴァイオリンとヨガのワークショップという

イベントがあったからです。

参加資格がヴァイオリン奏者という事で残念ながら私は参加できませんでしたが、主催者の方に

色々お話を伺いとても感銘をうけたからです。

ヨガもアーサナというポージングを意識するあまり呼吸をわすれ苦しくなり体もかたくこわばります。

呼吸を意識して動きと連動することによって免疫力を高める機能が働きだすという流れが

まさに音を奏でる事と同じだそうです。

また、複式呼吸をする事で自然に姿勢もよくなり精神的なストレスが軽減する作用があるのです。

よく人と接することが苦手だったり内気な人は呼吸が浅いともいわれます。

緊張しやすい人はとくにこの複式呼吸を意識するといいかもしれません。

テクニックも大事ですが、呼吸と動きを連動する事がもっとも大事なのです。

ですが、いきなり呼吸をしながらといってもどこを基本にしていいかわからないと思います。

ヴァイオリンの場合、ダウンの時息を吐きアップの時息を吸うよう心がけるところから始めると

よいみたいです。

根気のいる事ですが自分の長さを見つけられたらそれが自然な呼吸に
なっていくとの事です。

きっと弾き手の感性や魅力が音色にのって届き私たち聞き手は魅了されるんでしょうね。

ある工房の風景

工房ではマナベ氏に技術を学びにくる若者がよく出入りしています

$マナベヴァイオリン工房


写真の開渡くんもその一人で彼はコマーシャルなどにもでていた、ちょっとした有名人☆

ヴァイオリン奏者としての腕もさることながら、この職人顔負けの集中力
弾き手としても作り手としても今後、期待大ですね☆

弓のお話

$マナベヴァイオリン工房


楽器の善し悪しもさることながら

楽器よりも高い弓を使う方もいるくらい

弓を変えるだけで音色も大幅に変わると言われてます



弓は主にフェルナンブコという豆科の木で作られていています

フランス弓が良いと言う事は知られてますが

実際、良い弓がたくさん生産されていたのは1800年代後半

フランスでは染料をとる為に大量に輸入されてました

そのため良い弓をたくさん作れる環境にありました

現在では世界的にも非常に貴重な木である事と

フェルナンブコから、最上級の音響特性で取れる部分はほんのわずかで

弓が非常に高価なものになるというのがわかります


では良い弓の選び方ですが

弓の重さは均一で作られますが、よく見ると太さが違います

それは木の密度がそれぞれ違う為、重さが同じでも太さが変わってくるのです

細いものほど密度が高いといえます

フェルナンブコは非常に硬くて加工しにくい材料であるため

密度が高く固いものほど反りの戻りがあまりないということです


弓や楽器の善し悪しは弾き手との相性もありますので簡単に説明できませんが

製作側からの知恵袋として参考にしていただけたら幸いです