【一〇八恋星☆水滸伝】呉用後伝 第九章 第十一話~第十五話 | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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攻略記事を検索して来られた方は、「徒然日記」の「!注意!」という記事に目を通してください!!

こんばんは!



日焼け対策を全くしないタイプの人間、まなみんです!!



いや・・・しなきゃいけないのはわかるんだけど、めんどくさくて(笑)



さて、連日の猛暑の中、心の寒くなる呉用後伝レポです。


ヒロインに全く共感できない乙女ゲームって・・・


ネタバレです。




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【呉用から見た景色】




呂方「おれに、呉用先生を斬れ、だなんて、一体どんな・・・罰なんですか?おまけに・・・殺すな、でも重傷を負わせろ、なんて難しすぎますよ」


wwwまさかの罰ゲームかwww



呂方が泣き笑いのような表情を浮かべながら話す。



呉用「お前の腕を信じてのことだ。実際、上手くいったではないか」

呂方「こんなところで褒められたって、ちっとも嬉しくなんかありません」

呉用「・・・呂方には辛い役割を任せてしまったな」

呂方「本当ですよ・・・呉用先生を斬るのはもちろん辛かったけど・・・先生を斬った瞬間の、姐御のあの顔は・・・当分、夢に出てきそうですから」



呂方の言葉が胸に刺さる。



呂方「姐御の気持ちが痛いほど伝わってきて、おれ、本当に辛かったです」



何も返す言葉が見つからず、目を閉じる。

が、脳裏に郁里の辛そうな顔が浮かび上がってきて・・・いたたまれなくなり、再び目を開けた。



呂方「呉用先生は一体、何を考えていらっしゃるんですか?」

呉用「・・・今は、まだ言えぬ。しかし、呂方のおかげで目的を達することができた」

呂方「おれは・・・呉用先生のおっしゃることはすべて正しいって信じてます。でも、今回だけは言わせてください!自分を傷つけて、姐御の心まで傷つけて・・・そこまでして達成したい目的って、何なんですか?そうまでする価値のあるものなんですか!?」

呉用「・・・・・」



呂方が問いたくなる気持ちもわかる。

しかし、ここで答えるわけにはいかなかった。



呂方「言ってくださらないんですね」

呉用「・・・すまないな」



めったに口にしない謝罪の言葉。

これを言えば、呂方はもう何も言えなくなるとわかっていた。



呉用「しかし・・・呂方。お前のおかげで、準備は整ったのだ」




*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:




【郁里から見た景色】




(あれっ?)



簡単な食事を用意して、医務室に戻ってくると、そこには呉用さんに付き添う、呂方くんの姿があった。



郁里「呂方くん?」



声をかけると、呂方くんがビクリと肩を震わせた。



呂方「あっ・・・姐御」

郁里「どうしたの?」

呂方「ちょっと、呉用先生の様子を見に来たんだ。さっきまで起きてたんだけど、また眠っちまった」

郁里「あ、本当だ」

呂方「大けがを負った後って、すごく体力を使うからな。おれと話したせいで、疲れちゃったのかも・・・ゴメン、姐御」

郁里「じゃあ、責任取って、このお粥は呂方くんが食べてね」


www病気の時以外でお粥なんて、食べたくないわwww


呂方「えっ?」

郁里「あんまりおいしくないかもしれないけど、呉用さんにはまた作るから」

呂方「ありがとう、姐御」



呂方くんは、粥が入った椀を手に取ると、元気に食べ始めた。



呂方「んー、うまいっ!」

郁里「本当?よかった」

呂方「きっと、呉用先生も喜ぶと思うな・・・でも、おれが先に姐御のお粥を食べたなんて言わないでくれよ?呉用先生にヤキモチ妬かれると、後が面倒なんだよ」

郁里「面倒だなんて、そんな・・・」

呂方「姐御、甘く見ちゃいけねえよ。先生の嫉妬深さはそりゃあ・・・ひどいもんだぜ?」



声を潜めて言う呂方くんの様子がおかしくて、思わず笑みをもらしてしまう。



呂方「次に呉用先生が目覚めるときは、そういう笑顔を見せてやんなよ。さっきは、すごく強張った顔してたからさ」



そう言うと、呂方くんは少し恥ずかしそうに私の肩をポンポンと叩いて部屋を出て行った。



(・・・笑顔かあ)



その後、私は呉用さんのかたわらに腰をおろし、呉用さんに最高の笑顔を見てもらえるよう、練習に励んだ。


www想像すると、シュールなシーンwww





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頭に温もりを感じて、目を覚ます。



郁里「あ・・・」



見ると、呉用さんの顔が目の前にある。

呉用さんが、私の頭を優しく撫でてくれていたのだった。



呉用「起こしてしまったな」

郁里「ごめんなさい、つい、うとうとして・・・」

呉用「いや、ここのところ、ほとんど寝ずに看病してくれていたんだろう。呂方から聞いた」

郁里「呂方くん、黙っててって言ったのに・・・」

呉用「なぜだ?」

郁里「だって・・・恩着せがましいじゃないですか。がんばって看病してました、って宣伝してるみたいで」


www今さらだなwww


呉用「・・・変な気の使い方をするのだな。むしろ、嬉しく思うが・・・」



ストレートに呉用さんに言われて、思わず顔が熱くなる。



郁里「呉用さんに・・・元気になってほしいと、そればかり考えていました」

呉用「そうか・・・ずっと、暗闇の中にいたんだ」



突然、呉用さんが話し始めた。

けれど、何を言っているのかわからず、首を傾げる。



呉用「私は自分が死んだのだと思った。そして、恐怖を感じたんだ。行く先は何もない暗闇なのか、一人でいることがこんなにも恐ろしいものなのかと」

郁里「・・・・・」

呉用「だが・・・そんなとき、声が聞こえた。郁里の声だった」



呉用さんがグッと私の手を握った。

そこから、呉用さんの温かい気持ちが伝わってくる。



呉用「以前、君は言っていたな。生まれるときは一人だが、死ぬときは一緒に死にたい。相手が死ぬその瞬間までは一緒にいたい、と」

郁里「・・・はい」

呉用「その言葉の意味がわかった気がする。そして、その言葉を言える相手がいて、私は幸せ者だと思う」



呉用さんがわずかに微笑み、言葉を続ける。



呉用「誰かと・・・郁里といることが幸せだと、知ることができた。それだけでも・・・今まで生きてきてよかった、と思う」


・°・(ノД`)・°・



黙って、呉用さんの手を握り返す。



呉用「なぜ、そんな悲しそうな顔をしているのだ?」

郁里「なんだか、呉用さん・・・お別れしているみたいで・・・」

呉用「・・・・・」

郁里「もう幸せは十分に感じたから、大丈夫だって」

呉用「ふふふ、勝手に殺さないでほしいものだな」

郁里「・・・そうですよね、ごめんなさい・・・」



わずかににじんだ涙をぬぐい、ずっと練習していた通りの笑顔を見せる。



郁里「早く良くなってくださいね。みんなも心配しているんですから」

呉用「・・・ああ」



いつ戦が起こってもおかしくないこの時代、この場所にいて、それは、なんだか不似合いな言葉のような気がした。

けれど、呉用さんは柔らかく微笑んでくれた。



(なんだか、今日は呉用さんが特別に優しい気がする・・・)



そんなささやかな幸せを実感していると、急に呉用さんが真剣な表情を見せた。

そんな時だった。



???「呉用先生、よろしいですか」



廊下から呂方くんの声が響いてきた。

慌てて、呉用さんのそばから離れる。

それとほぼ同時に、呂方くんが部屋の中へと入ってきた。



呉用「何かあったのか」

呂方「実は・・・また朝廷から使いが来たんです」



呉用さんの表情が曇る。



呉用「そうか、わかった」



頷くと、呉用さんが体を起こそうとした。



1:今はまだ駄目です

2:傷口が開きそう

3:支えますね←



郁里「背中・・・支えますね」



そっと呉用さんの体に手を添えた。



呉用「・・・ありがとう」



呉用さんは少し驚いたような表情を見せたあと、にっこりと微笑んだ。



呉用「やはり、方臘討伐の件で来たのだろうな」

呂方「それが・・・まだ詳細がわからなくて」

呉用「分からないとは?」

呂方「外を見てもらえば、分かるんですが」



呉用さんが眉をひそめつつ、窓に近づく。



呉用「これは・・・っ!」



窓から見える光景に、呉用さんが息をのんだ。



郁里「どうしたんですか?」



呉用さんの隣から外を見る。



(え・・・っ!)



梁山泊の湖の向こう岸。

そこには、見たこともないような大軍がひしめいていた。




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「生きてきてよかった」のくだりで、ちょっと泣きそうになった・・・


ほんと、不器用な呉用さんがせつない(TωT)