【一〇八恋星☆水滸伝】呉用後伝 第七章 第十一話~第十五話 | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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こんばんは!



とうとう・・・とうとうスマホデビューしてしまった、まなみんです!!



なんか、負けてしまったような気がする・・・(笑)



さて、のんびり更新中の呉用後伝です~


とにかくツライ展開になっております(TωT)


ネタバレです~




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郁里「大詰め・・・?」



呉用さんの言葉の意味がわからず、首をかしげる。



呉用「いや、何でもない」



そう告げると、呉用さんは広間から出て行った。



(一体、何のことをだろう?大詰めって・・・呉用さんは何をしようとしてるんだろう?)



戴宗さんの言葉がよみがえる。



戴宗『なんか企んでそうな顔をしてたのが、ちょいと気になってな』



(あれは、単なる冗談じゃなかったのかもしれない・・・)




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数日後、宋江さんを大将に、梁山泊軍が出陣していった。

呉用さんと私は留守番組だ。

でも、今回は前回より、少しだけ気が楽だった。



郁里「史進くんに阮小五くん、それに林冲さんや李逵さんも・・・今回は心強いですね」

呉用「ああ。あれだけの者たちが揃っていれば、王慶に勝利するのは必然。馬麟も軍師として成長してきてくれればいいのだが・・・」



呉用さんが心配そうに眉根を寄せる。



郁里「馬麟さんのことが心配なんですか?」

呉用「そうだな・・・優れた人間だが、まだ少し足りないものがある。今回の戦でそれに気が付いてほしいな・・・」



その様子は、まるで子供を心配する父親のようだった。



郁里「大丈夫ですよ。呉用さんが見込んだ方なんですから」

呉用「・・・・・ああ」



呉用さんが、手にしていた文に視線を落とす。



(静かだな・・・)



梁山泊全体がいつもより静かに感じられた。

その時・・・。



戴宗「軍師、子猫ちゃん」


wwwゲ。アンタも留守番組かいwww



音もなく、戴宗さんが現れた。



呉用「・・・どうした。今は、何も頼んでいなかったと思うが?」



そう尋ねる呉用さんに、戴宗さんは渋い表情を見せた。



戴宗「まずいことが起こったんだ」



普段の戴宗さんなら、絶対に見せないような真剣な表情に、私も緊張してしまう。



呉用「何があった」

戴宗「お頭がさらわれた」

呉用「な・・・んだとっ!」

戴宗「野営をしたところで、隙を突かれたらしい」


wwwあんだけ付いていってこのザマかwww


呉用「あれほどの護衛をかいくぐって、宋江様が捕えられるなど・・・一体、何者がそんなことを?」

戴宗「それが分かれば苦労はねえが・・・新手の反乱軍かもしれん。とりあえず、王慶の手の者でもなけりゃ、残る反乱軍・・・方臘の奴らでもないことは確かだ」



呉用さんの表情が歪む。



戴宗「すぐに、林冲が追いかけたそうだが、巧みに退けられちまったみたいでな」

郁里「林冲さんが・・・そんなに敵は強かったんですか?」

戴宗「強いと言うより、うまい、という印象を受けた、と馬麟からは聞いている」

呉用「それにしても・・・」



呉用さんが考え込む。



呉用「今すぐにでも、宋江様を助けに行かなければ。何者かわからないが、全軍を挙げてでも倒す!二度も頭領を亡くすようなことになれば・・・梁山泊は、理想とともに終わってしまうだろう」

戴宗「梁山泊の二本柱を亡くすことになっちまうからな。でも軍師、全軍あげてってのは、さすがに無理だろ。ここぞとばかりに、王慶軍が背後から襲ってくるに決まってる。どこから情報を仕入れたのかはわからねぇが、あちらさんも進発準備を整えているぜ」

呉用「っ・・・」



呉用さんが悔しげな表情を浮かべる。



郁里「呉用さん・・・」



その表情があまりにも痛々しくて・・・私は呉用さんに少しでもリラックスしてもらおうと、その背中を撫でた。

その瞬間・・・。



(えっ!)



触れた瞬間に、呉用さんの心の声が流れ込んでくる。



呉用『李俊がいてくれれば・・・』



郁里「呉用さん・・・李俊さんを許してくれるんですか!?」


声に出して言うんじゃないよ、デリカシーのない女だな・・・(-""-;)



私がそう言うと、呉用さんはハッとしたような表情を見せた。



呉用「・・・何の話だ」

郁里「だって今、李俊さんがいてくれれば、って考えましたよね?」


人の心の中に土足で踏み込む女、最低( ̄∩ ̄#


呉用「・・・そんなことは、考えてなどいない。君の勘違いだ。り、林冲に頑張ってもらわなければ、とは考えたが」



そう言うと、呉用さんはプイッとそっぽを向いた。



戴宗「ったく、軍師は子猫ちゃんの前だと、まるで子供だな」

呉用「・・・何か言ったか、戴宗」

戴宗「いいや、なにも?」



「おぉ怖い怖い」とつぶやきながら、逃げるように戴宗さんが距離を取った。

けれど、その顔にはニヤニヤとした笑みが浮かんでいる。



(でも確かに、李俊さんがいれば・・・水軍を連れて、宋江さんを助けに行ってくれれば・・・本隊が、王慶軍に襲われることもないんだ)


郁里「呉用さん、素直になってください」


何様だ!!ヾ(。`Д´。)ノ


呉用「・・・・・」

郁里「李俊さんに戻ってきてほしいんですよね?」

呉用「何度も言わせるな。去った者のことなど知らぬ」



少しムキになったような口調で呉用さんが言う。



戴宗「その意地っ張りを直さねぇと、いつか身を滅ぼすぜ」

呉用「うるさいぞ、戴宗。早く行って、宋江様をさらったのが何者なのか、情報を集めてくるのだ」

戴宗「へいへい。人使いの荒い軍師サマ」



ため息交じりに呟き、戴宗さんが出ていく。



(本当に呉用さんってば、素直じゃないんだから・・・)


好きな男に恥をかかせるアンタは、最悪な彼女だな(  ̄っ ̄)



そんなことを考えながら、私は胸の印に手を添えた。



(李俊さんに届いてほしい・・・呉用さんの思い・・・)




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宋江さんがさらわれて・・・かといって、王慶討伐に向かう本隊が助けに行くわけにもいかない。

結果として、呉用さんが兵を率いて宋江さんを助けに向かうことになった。



郁里「私がついてきても、大丈夫だったんですか・・・?」



呉用さんの隣で馬に乗りながら、少し不安になって尋ねる。



呉用「郁里には皆に、伝達を頼みたいからな。それに・・・もし、何かあったときには、林冲たちに連絡してくれ」

郁里「はい・・・分かりました」



私に課せられた役目は重大だった。

呉用さんの言葉で、気持ちが引き締まり、背筋ものびる。

戴宗さんのもたらした情報をもとに、とある場所へと進軍し続けた私たちは、とうとう・・・敵の本陣を見つけることに成功した。



呉用「・・・あれか。宋江様を拉致した輩どもにしては・・・」

郁里「兵がそんなに多くない・・・ですよね?」

呉用「そうだな。しかし、林冲が退けられた・・・それだけ、手ごわい者がいる、ということだ」



そう言う呉用さんの横顔は少し緊張している気がした。



呉用「郁里、皆に伝えてくれ。ここから見る限り、左翼が手薄だ。宋江様の身柄は、右翼にある可能性が高い。左翼は一隊をもって突き崩す。残りの隊は全軍をあげて右翼へ」

郁里「わかりました」



印に手を当て、呉用さんの言葉をみんなに伝える。



(だいぶスムーズに出来るようになってきた・・・)



次の瞬間、目の前の風景がゆがみ、焦る。



(・・・っと、過信は禁物かな。しっかり、力加減に気をつけないと)



反省をしつつ、呉用さんたちに置いていかれないように馬を進める。



呉用「全軍、進め!」



敵に気づかれないように、ギリギリのところまで隊を進める。

大量の矢が放たれたあと、歩兵と騎馬隊が一気になだれこむ。

でも、まるでその動きを予想していたかのように、敵はグッと堪えていた。



呉用「こちらの動きが、読まれていた・・・!?」



呉用さんが焦りの声を発したときだった。

たくさんの馬が近づいてくる音が聞こえた。



郁里「こんなときに、まさかの新たな敵が!?」



だんだんと近づく馬の足音に、私は体を強張らせた。

けれど・・・。



呉用「あれは・・・っ」



呉用さんはそこまで言うと、絶句した。

目の前で敵兵に躍りかかっていく逞しい人影。

それは・・・。



郁里「李俊さん!」



李俊さんと、彼の率いていた兵たちに不意を突かれたのか、敵兵に先程までの覇気はなくなっていた。

みるみるうちに陣形が崩れていく。



呉用「李俊が戻ってきたのか・・・郁里が伝えたのだな」



1:違いますよ?

2:余計なことでしたか?
3:呉用さんの気持ちが伝わった←



郁里「呉用さんの気持ちが伝わったんじゃ・・・」

呉用「何?」

郁里「李俊さんに戻ってきてほしい、という気持ちが強すぎて、きっと、李俊さんに届いたんですよ」

呉用「全く・・・そんなことがあるわけないだろう」



呉用さんが苦笑いを浮かべたけれど、それは少し嬉しそうに見えた。

敵はみるみるうちに勢いをなくし、やがて潰走しはじめた。



呉用「・・・勝ったな」



そんな言葉を交わす私たちの元に、一頭の馬が近づいてきた。



???「よう、軍師ドノ!」



馬上の人が、私たちに向かって元気な声をかけてきた。




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回を重ねるごとに、ヒロインちゃんがうざくなりますねwww


戴宗がいるのに、あそこで呉用さんの心の声を言ったらいかんでしょ。


呉用さんに恥をかかせるうえに、彼がそれまでやってきたことが、すべてダメになるでしょうが。