【一〇八恋星☆水滸伝】呉用後伝 第七章 第六話~第十話 | andante cantabileーまなみんの別カレ日記ー

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こんばんは!



コンビニコーヒーにハマっているまなみんです!!



今のところ、ローソンのが好きかな~



さて、どこまで進んだかすっかり忘れていた呉用後伝です。


段々と重くなっていきますが、レポ頑張りますよっと。


ネタバレ!!




*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆




呉用「郁里、君に聞きたいことがある」

郁里「な、なんでしょう・・・?」



突然、身体を傍に寄せてきた呉用さんを意識して、少し緊張してしまう。



呉用「君のいた世界には・・・戦いはあったのか?」

郁里「へっ・・・」



予想外の質問に、思わず間抜けな声を出してしまう。



呉用「なんだ、驚いた顔をして」

郁里「あ、いえ・・・なにかもっと別のことを聞かれるのかと思っていたので」


(そうだよね、甘い話題なんて振られるわけないよね)


www当たり前だ。呉用さんだぞwww



恥ずかしさで、顔が赤くんなるのがわかる。

呉用さんに気づかれないよう、私はそっとうつむいた。

そして気持ちを落ち着ける。



(私がいた世界、かぁ・・・)



すっかり遠いものとなってしまった、元の世界。

それでも、学校で勉強したことやテレビやネットで見たニュースなどの記憶を少しずつ引っ張り出す。



郁里「私の住んでいた国では戦、というものはありませんでした。他の国では、今この国で起こっているような内乱や、ごくまれにですけど、国同士の戦争もありました」

呉用「いつの時代になっても、戦いは起こるものなのか。戦いのない世界というのは、所詮たわごとなのか・・・」



私の話を聞いて、呉用さんが半ば茫然とつぶやく。



郁里「でも、私の国では、60年以上にわたって武力を使った戦争は起きていませんでした」

呉用「そんなに長期にわたって・・・可能なのか!?」

郁里「自国の法律で戦争をすることを禁じたのです」

呉用「ばかな・・・!もし、どこかの国に攻め込まれた場合はどうするのだ」



興味津々、といった様子で呉用さんが尋ねてくる。

いつの間にか身を乗り出し、私の両手は呉用さんの両手に包まれていた。



(呉用さん・・・これ、絶対に無意識だよね・・・他の話をしてる時も、これぐらい興味を示してもらえると嬉しいんだけどな・・・)



そんなことを考えながら、少年のように目を輝かせる呉用さんに向けて、私は話を続けた・・・。



郁里「正当防衛ということで応戦はします。でも、私が知る限りでは、大々的な戦争は・・・無かったと思います」

呉用「そんなことが可能なのか・・・」



感心したように呉用さんが呟く。



呉用「君の国は、よほど崇高な精神の民が揃っているのだな。でなければ、考えも及ばぬ世界だ」

郁里「そんなことないですよ。喧嘩もしますし、恋もします。ここと何も変わりません」

呉用「恋、か・・・」



少し頬に赤みの差す呉用さんを見て、昔に戻ったような嬉しさがこみ上げる。

しかしその時間は短く、呉用さんはすぐに顔を引き締めた。



呉用「なぜ、平和を保てる」

郁里「それは・・・」



私はしばらく悩んだ後、ようやく口を開いた。



郁里「きっと、たくさん哀しい出来事を経験したからだと思います」

呉用「・・・・・そうか」

郁里「遠い地においてけぼりにされた兵がいたり・・・」


www小野田さんかwww


呉用「・・・・・」

郁里「自らの命を捨てて敵を攻撃したり・・・」

呉用「・・・っ!そうか・・・死に兵か・・・」



呉用さんがポツリとつぶやいた。



(死に兵・・・)



その言葉は、妙に私の耳の奥に残った。



呉用「辛いな、それは・・・」



呉用さんはそれだけ言うと・・・グッと黙り込んだ。



呉用「その作戦は・・・有効だったのか?」

郁里「・・・分かりません。でも、誰かを助けるためではなく、ただ勝つためだけの作戦なら・・・そんな作戦なら決行しないほうがいい・・・そう思います」

呉用「・・・・・」



再び呉用さんが黙り込み、何か考え込むような表情を浮かべた。

居心地の悪い沈黙が流れる。



(呉用さん、何を考えてるの?こんな話、すべきじゃなかったのかもしれないけど・・・どうして“死に兵”に興味を示すの・・・)


(((( ;°Д°))))



考え込む呉用さんの表情を見つめながら、私は一抹の不安を覚えた。




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数日後・・・。

田虎を討ち、朝廷へ行っていた宋江さんがやっとのことで梁山泊へ帰ってきた。

けれど、宋江さんの話を聞きに、広間に集まったみんなの表情は暗かった。



宋江「皆、長く留守にしていてすまなかった」



宋江さんが広間を見回し、静かに告げた。



宋江「すでに聞いていると思うが、無事に田虎を討つことができた。そして、併せて、朝廷に勝利の報告へ行ってきた」

林冲「・・・朝廷はなんと?」



何も言えないみんなを代表するように、林冲さんが尋ねた。

その問いに宋江さんは優しい笑みを浮かべた。



宋江「ご苦労だった、と。それから、次に王慶討伐を命じられたよ・・・」



ザワッと声にならない声が満ちる。



李逵「それは一体どういうこった!!」



宋江さんが話し終えるか終えないかのところで、李逵さんが荒々しく立ち上がり、声を発した。



宋江「どういうことも何も、今言った通りだよ」

林冲「朝廷は、約束を守る気がないってことですか」

宋江「・・・わからない。さすがに、そこまで腐ってしまっている、とは思いたくないけれど。ただ、私自身はこの反乱鎮圧の話は、悪いものではない、と思っている」

林冲「・・・どういうことですか」

宋江「いずれ、当たらなければならない敵だ。今は国に与している形だが、私たちには私たちの志がある。反乱軍を倒し、志を同じくする者たちは入山してくるだろう。やがては我々の兵力につながる」

李逵「そんなにうまくいくものなのかよ!?」

宋江「そのための梁山泊だ。どこかで思いを同じくしている者がいる可能性はあるだろう」



穏やかな笑みを浮かべて言う宋江さんに、それ以上、言い募るひとはいなかった。



呉用「では、今回の王慶討伐に赴いてもらうのは・・・」



呉用さんが広間に集まった人たちを見る。

ほとんどの人が、目を伏せた。

しっかりと呉用さんを見据えているのは、林冲さん、李逵さんを始めとする、ほんの一握りの人だけだった。



宋江「呉用、今回の出陣に関しては、もう出陣する者は決まっているよ」

呉用「それは・・・初耳です。一体、誰が?」

宋江「・・・私が行く」
呉用「宋江様っ!」

宋江「そんなに、驚かなくてもいいだろう。田虎討伐の時だって、私が出たのだからね」



宋江さんが笑顔で言ったけれど、目は笑っていなかった。

もう決めたことだと言うような・・・強い意志が感じられる目。



呉用「聞き入れてはいただけないかもしれませんが、私は、宋江様の出陣には反対です。もし、宋江様が討たれるようなことがあれば、梁山泊は・・・」

宋江「うん、だから今回は、阮小五と史進を連れて行くよ。いいね?」



宋江さんが確認するように言うと、阮小五くんと史進さんが頷いた。



呉用「しかしっ!」

宋江「呉用。こういう戦いこそ、頭領が引っ張っていくべきだ、違うかな?」

呉用「それは・・・」

宋江「その代わり、あなたにはしっかりと梁山泊を守ってほしい」

林冲「なら・・・オレも連れて行ってよ、宋江さん」

宋江「林冲・・・」

林冲「最近、調練ばかりだったから、なまっちゃう前に実戦に出ないとね」


wwwお前が勝手にゴネてたんだろうがwww


李逵「おいらもついていくぜ!親分ばっか、危険な目に遭わせられねぇ」

宋江「・・・心強い仲間を持って、私は幸せな頭領だな。では、林冲、李逵。早速、準備にかかってくれ」



そこで、軍議は解散になった。

心なしか、みんなの表情が明るい気がした。




*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:




みんながいなくなった広間で、呉用さんが一人ポツンと残っている。


・°・(ノД`)・°・


1:考えごとですか?

2:お疲れですか?

3:お疲れさまです←



郁里「お疲れさまです、呉用さん」

呉用「・・・ああ」

郁里「どうしたんですか?そんな驚くなんて・・・」

呉用「いや、君の声はこんなにも癒しを与えてくれるのか、と思った」

郁里「あ・・・ありがとうございます」

呉用「しかし、そろそろ・・・大詰めだな」




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悲しい。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。


わざと悪者になろうとする呉用さんが可哀想でツライっす(泣)