こんばんは!
コンビニコーヒーにハマっているまなみんです!!
今のところ、ローソンのが好きかな~
さて、どこまで進んだかすっかり忘れていた呉用後伝です。
段々と重くなっていきますが、レポ頑張りますよっと。
ネタバレ!!
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呉用「郁里、君に聞きたいことがある」
郁里「な、なんでしょう・・・?」
突然、身体を傍に寄せてきた呉用さんを意識して、少し緊張してしまう。
呉用「君のいた世界には・・・戦いはあったのか?」
郁里「へっ・・・」
予想外の質問に、思わず間抜けな声を出してしまう。
呉用「なんだ、驚いた顔をして」
郁里「あ、いえ・・・なにかもっと別のことを聞かれるのかと思っていたので」
(そうだよね、甘い話題なんて振られるわけないよね)
www当たり前だ。呉用さんだぞwww
恥ずかしさで、顔が赤くんなるのがわかる。
呉用さんに気づかれないよう、私はそっとうつむいた。
そして気持ちを落ち着ける。
(私がいた世界、かぁ・・・)
すっかり遠いものとなってしまった、元の世界。
それでも、学校で勉強したことやテレビやネットで見たニュースなどの記憶を少しずつ引っ張り出す。
郁里「私の住んでいた国では戦、というものはありませんでした。他の国では、今この国で起こっているような内乱や、ごくまれにですけど、国同士の戦争もありました」
呉用「いつの時代になっても、戦いは起こるものなのか。戦いのない世界というのは、所詮たわごとなのか・・・」
私の話を聞いて、呉用さんが半ば茫然とつぶやく。
郁里「でも、私の国では、60年以上にわたって武力を使った戦争は起きていませんでした」
呉用「そんなに長期にわたって・・・可能なのか!?」
郁里「自国の法律で戦争をすることを禁じたのです」
呉用「ばかな・・・!もし、どこかの国に攻め込まれた場合はどうするのだ」
興味津々、といった様子で呉用さんが尋ねてくる。
いつの間にか身を乗り出し、私の両手は呉用さんの両手に包まれていた。
(呉用さん・・・これ、絶対に無意識だよね・・・他の話をしてる時も、これぐらい興味を示してもらえると嬉しいんだけどな・・・)
そんなことを考えながら、少年のように目を輝かせる呉用さんに向けて、私は話を続けた・・・。
郁里「正当防衛ということで応戦はします。でも、私が知る限りでは、大々的な戦争は・・・無かったと思います」
呉用「そんなことが可能なのか・・・」
感心したように呉用さんが呟く。
呉用「君の国は、よほど崇高な精神の民が揃っているのだな。でなければ、考えも及ばぬ世界だ」
郁里「そんなことないですよ。喧嘩もしますし、恋もします。ここと何も変わりません」
呉用「恋、か・・・」
少し頬に赤みの差す呉用さんを見て、昔に戻ったような嬉しさがこみ上げる。
しかしその時間は短く、呉用さんはすぐに顔を引き締めた。
呉用「なぜ、平和を保てる」
郁里「それは・・・」
私はしばらく悩んだ後、ようやく口を開いた。
郁里「きっと、たくさん哀しい出来事を経験したからだと思います」
呉用「・・・・・そうか」
郁里「遠い地においてけぼりにされた兵がいたり・・・」
www小野田さんかwww
呉用「・・・・・」
郁里「自らの命を捨てて敵を攻撃したり・・・」
呉用「・・・っ!そうか・・・死に兵か・・・」
呉用さんがポツリとつぶやいた。
(死に兵・・・)
その言葉は、妙に私の耳の奥に残った。
呉用「辛いな、それは・・・」
呉用さんはそれだけ言うと・・・グッと黙り込んだ。
呉用「その作戦は・・・有効だったのか?」
郁里「・・・分かりません。でも、誰かを助けるためではなく、ただ勝つためだけの作戦なら・・・そんな作戦なら決行しないほうがいい・・・そう思います」
呉用「・・・・・」
再び呉用さんが黙り込み、何か考え込むような表情を浮かべた。
居心地の悪い沈黙が流れる。
(呉用さん、何を考えてるの?こんな話、すべきじゃなかったのかもしれないけど・・・どうして“死に兵”に興味を示すの・・・)
(((( ;°Д°))))
考え込む呉用さんの表情を見つめながら、私は一抹の不安を覚えた。
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数日後・・・。
田虎を討ち、朝廷へ行っていた宋江さんがやっとのことで梁山泊へ帰ってきた。
けれど、宋江さんの話を聞きに、広間に集まったみんなの表情は暗かった。
宋江「皆、長く留守にしていてすまなかった」
宋江さんが広間を見回し、静かに告げた。
宋江「すでに聞いていると思うが、無事に田虎を討つことができた。そして、併せて、朝廷に勝利の報告へ行ってきた」
林冲「・・・朝廷はなんと?」
何も言えないみんなを代表するように、林冲さんが尋ねた。
その問いに宋江さんは優しい笑みを浮かべた。
宋江「ご苦労だった、と。それから、次に王慶討伐を命じられたよ・・・」
ザワッと声にならない声が満ちる。
李逵「それは一体どういうこった!!」
宋江さんが話し終えるか終えないかのところで、李逵さんが荒々しく立ち上がり、声を発した。
宋江「どういうことも何も、今言った通りだよ」
林冲「朝廷は、約束を守る気がないってことですか」
宋江「・・・わからない。さすがに、そこまで腐ってしまっている、とは思いたくないけれど。ただ、私自身はこの反乱鎮圧の話は、悪いものではない、と思っている」
林冲「・・・どういうことですか」
宋江「いずれ、当たらなければならない敵だ。今は国に与している形だが、私たちには私たちの志がある。反乱軍を倒し、志を同じくする者たちは入山してくるだろう。やがては我々の兵力につながる」
李逵「そんなにうまくいくものなのかよ!?」
宋江「そのための梁山泊だ。どこかで思いを同じくしている者がいる可能性はあるだろう」
穏やかな笑みを浮かべて言う宋江さんに、それ以上、言い募るひとはいなかった。
呉用「では、今回の王慶討伐に赴いてもらうのは・・・」
呉用さんが広間に集まった人たちを見る。
ほとんどの人が、目を伏せた。
しっかりと呉用さんを見据えているのは、林冲さん、李逵さんを始めとする、ほんの一握りの人だけだった。
宋江「呉用、今回の出陣に関しては、もう出陣する者は決まっているよ」
呉用「それは・・・初耳です。一体、誰が?」
宋江「・・・私が行く」
呉用「宋江様っ!」
宋江「そんなに、驚かなくてもいいだろう。田虎討伐の時だって、私が出たのだからね」
宋江さんが笑顔で言ったけれど、目は笑っていなかった。
もう決めたことだと言うような・・・強い意志が感じられる目。
呉用「聞き入れてはいただけないかもしれませんが、私は、宋江様の出陣には反対です。もし、宋江様が討たれるようなことがあれば、梁山泊は・・・」
宋江「うん、だから今回は、阮小五と史進を連れて行くよ。いいね?」
宋江さんが確認するように言うと、阮小五くんと史進さんが頷いた。
呉用「しかしっ!」
宋江「呉用。こういう戦いこそ、頭領が引っ張っていくべきだ、違うかな?」
呉用「それは・・・」
宋江「その代わり、あなたにはしっかりと梁山泊を守ってほしい」
林冲「なら・・・オレも連れて行ってよ、宋江さん」
宋江「林冲・・・」
林冲「最近、調練ばかりだったから、なまっちゃう前に実戦に出ないとね」
wwwお前が勝手にゴネてたんだろうがwww
李逵「おいらもついていくぜ!親分ばっか、危険な目に遭わせられねぇ」
宋江「・・・心強い仲間を持って、私は幸せな頭領だな。では、林冲、李逵。早速、準備にかかってくれ」
そこで、軍議は解散になった。
心なしか、みんなの表情が明るい気がした。
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みんながいなくなった広間で、呉用さんが一人ポツンと残っている。
・°・(ノД`)・°・
1:考えごとですか?
2:お疲れですか?
3:お疲れさまです←
郁里「お疲れさまです、呉用さん」
呉用「・・・ああ」
郁里「どうしたんですか?そんな驚くなんて・・・」
呉用「いや、君の声はこんなにも癒しを与えてくれるのか、と思った」
郁里「あ・・・ありがとうございます」
呉用「しかし、そろそろ・・・大詰めだな」
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悲しい。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
わざと悪者になろうとする呉用さんが可哀想でツライっす(泣)