【脚本 演出】前川知大
[出演] 浜田信也 安井順平 盛 隆二 森下 創 大窪人衛
『太陽」のNHKBSでの放映を見て、2017年の「天の敵」を劇場で観てから毎年見続けてきたので、劇団公演がお休みいうのは寂しいです。
今回は劇団員5人による公演。
当てがきで書かれた役ですよね。
始まる前、客席に足を踏み入れた瞬間から作品が始まるイキウメ。ここも好きです。
当てがきで書かれた役ですよね。
始まる前、客席に足を踏み入れた瞬間から作品が始まるイキウメ。ここも好きです。
社長である小山田輝(安井純平)の家に、精神疾患で入院しいた弟の春(大窪人衛)が戻ってくる。春の怪しげな友人、環境活動家の佐久間(盛隆ニ)、輝の秘書兼家政婦、凄腕の山鳥士郎(浜田信也)、70歳の伝説整体師、時枝悟(森下創)。
これだけでもイメージぴったり。
輝の家のリビングが舞台です。隣接する町の豪雨被害の影響で動物達が街に降りてきて、外からは動物の吠える声が度々、次第にひきりなしに聞こえてくる。
輝の日常が不条理に脅かされる感もあり、外の
世界の不気味さに脅かされていくのを感じていたのですが、
最後は人間が人間以外の生き物にしてきた不条理を思い、人間だけが違う世界にいる感覚になったので不思議です。
人には魂魄のがあり、魂は精神、魄は肉体、これが乖離している状態が幽体離脱だと。
また、この魂魄は距離や時間が離れると、魂が地面にすいこまれ死に至ると。
春は両親から抑圧され育てらたからか、幽体離脱出来るようになり、整体師時枝は、魂魄を離したりずれを直したりする事が出来る。
幽体離脱をしている時、春は動物達を解放し、動物の反逆をも手伝う行為を環境活動家の佐久間としています。
春が動物に触れると、家畜であったり人間に飼われていた動物が、はるか古代野生だった時の状態に戻るんです。
また幽体離脱している時の世界は、どうやら凄いらしい。どう凄いのかは私たちの想像に委ねている感じです。
リビング内の世界では、春は遠い国に住む両親や15歳年の離れた兄輝に反発しています。
又、山鳥士郎は、父が自死した原因が、小山田の会社にあり(先代の社長との取引が原因)復讐を目論み小山田家に入りこみ、その事実も告げ、その力を持ちながら輝に必要な存在としてすぐ側にいます。山鳥士郎の物語はまだまだ終わらない。
これらの話と並行して、外の動物たちの反逆をも‥経済を重視し、環境破壊をしている人間への警告なのかな。
幽体離脱しているときの表現方法が凄くて、文章で表現はできませんが。音、照明、動き。
春と輝が最後に同じ景色を見て分かり合う瞬間があるのですが、その時が向こうの世界(幽体離脱している時の魂の世界)だったのは、春と輝はそれほどずれてしまっていたということかな。そして、輝が春と気持ちが通じ合うのに、山鳥や時枝らとの時間が必要だったのかな。
春と輝が同じ景色を見たシーン、私は、この世界が実は本当の世界で、人間だけが違う世界にいるような感覚になりました。
