私にはアイドルとしては少し周りに言いづらいフェチがある。
実を言うと 汗 フェチなのだ
だから私にとってライブは最高のイベント。
可愛いメンバー達が沢山汗をかいて踊っているのを見るとなんとも言えない幸福感で満たされる。
その中でも由依の汗をかいた姿が1番好きだ。
由依はダンスの上手さに定評があり、一つ一つの動きがしなやかで髪の毛でさえうまく使いこなしている。
そんな彼女がかく汗は他とはひと味違って見える
そんなこと考えているうちにレッスン室には私と由依しか残っていなかった。
自主練してて偉いなぁ
「ふぅー」
『頑張るね』
「うーん、なんか違うんだよなぁ」
『ちょっと休憩しなー。倒れちゃうよ』
「ははっ、そうだね。ちょっと一休みしようかな」
そう言って振り返った由依の顔に汗が滴っている。
ドッドッドッ
安定していた脈がどんどん加速していく。
額から出た汗が、こめかみを通り、もみあげの毛を湿らせ、輪郭をつたい首に落ちる。
あぁ、色っぽいなぁ
「りさ」
『ん?』
「大丈夫?熱あるの?」
『え!ないよ!』
どうしてそんなことを言い出したのか
「顔真っ赤だけど」
『こっ、この部屋ちょっと暑いからだと思う!』
なに急に焦ってんのって笑われた。
平静を装っていたつもりだったのにまさか顔を真っ赤にしていたなんて
「でも確かにちょっと暑いねー」
そう言いながら腕で額の汗を拭おうとする彼女の手を反射的に掴んでしまった。
「え?」
『あ、ごめん』
「どうしたの?」
どうしたもこうしたもない。
その流れ落ちる汗を拭かないでください!
私は最後までその汗の行方を辿りたいんです!
なんて言える訳もなく。
『あの、えっと、その』
「好きなの?」
『え?』
「汗」
『そんなわけないじゃん!』
変なこと言わないでよーって大袈裟に笑って誤魔化しては見たものの沈黙になり変な空気が流れる。
「別に引かないよ」
およそ5秒後、由依が口を開く。
『いいよ、気遣わなくて』
変だよね。と付け足す
「ほんとになんとも思わないよ」
ライブ後のメンバーの姿ニヤニヤしながら見てたから何となく感ずいてたし。って
『うそ、めっちゃ無意識だ』
「私のこともよく見てたよね」
『んなことないし!』
「図星だね」
だって目泳いでるよ、なんてからかうように私の目を指さし笑う
あーもう最悪。
1番バレたくなかった人にバレていた。
これで私は由依の中で、変態というレッテルを貼られたまま生きることになるのか.....
「ねぇ、どうせなら私だけにしてよ」
唐突に発せられた言葉に困惑する
『えっと、それはどうゆう?』
「だからー」
私の理解力のなさに少し呆れながらも話を続ける
「私だけで興奮してって言ってんの」
『いや!ちょ、待って、興奮はしてないから!』
「してたじゃん」
『してないって!』
もうどっちでもいいよ。と、面倒くさそうに小さく呟く由依
「とにかく、他のメンバーそうゆう目で見るの禁止だから」
『えぇ...』
「返事は?」
『...はい。』
半ば強引にさせられた謎の契約。
引かれると思ってたからそれを受け入れてくれたのは嬉しいんだけど、なんか思ってたとの違う
自らこんなこと言い出すってなに考えてるんだこの子は。てかそもそも、この約束を破ったらどうなるのだろうか
恐る恐る聞いてみる
一瞬ニヤッと笑い小学生が悪巧みをしてる時の顔をしながら強気で言う。
「皆にバラしちゃうよ?理佐は女の子が汗をかいてる姿を見て鼻息荒らげるド変態だよー!って」
『は?!意味わかんない!』
「嫌ならちゃんと守ってね?」
本当に意味が分からない。
一体なんの為に、由依になんのメリットがあってこんな契約をするのか
大きなため息をついて不満をアピールしてみる
「てかさ、それ由依になんの得があるの?」
そうだなぁ、と目線を上にあげて考えてる様子
「理佐を独り占めできる。とか?」
『いやいや、してどうすんのよ!』
しつこいなぁ。と愚痴をこぼしてるけど私は食い下がらない
『納得できないのにそんな約束できません』
すると体育座りをしてぶつぶつと微かに聞こえるくらいの声量で言う
「さっき了承してたじゃん」
『それは由依がっ』
「私だけ見てって言ってるの!」
私の言葉を遮って声を荒らげる
「他の子見てドキドキしないでよバカ!」
なんでわかんないの?鈍感!とまで言われてしまった。
いや、まってそれってつまりさ
『嫉妬してるの?』
「.....悪い?」
顔を膝の間に埋めて不貞腐れている。
そんな姿が可愛らしく思えてちょっといじめてみる
『へぇーじゃあ由依は私にそうゆう目で見て欲しいんだ?』
「上から目線うざい」
『だってそうゆうことでしょ?』
私の言葉にたじろいだのか顔を上げ全く意味の無い睨みをきかせてくる。
この感じ気分いいなぁ、とは思ったけど
流石にちょっと可哀想なのでここらへんにしとく
『なんてね』
そう言って彼女の汗が伝った経路をゆっくりと指でなぞる
こめかみ、もみあげ、輪郭、首、そして最後に鎖骨
くすぐったいのか顔をゆがめて身震いさせている
可愛い、と呟くと頬を膨らませてそっぽを向いてしまったけど
とりあえずはこれで
契約完了
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わけわからん終わり方になってしまった、、
かたじけないです