花粉症にパブロンゴールドは効く? | 調剤薬局で働くママ薬剤師のお薬と子育て親育ちブログ

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昭和生まれ2児の母でもある調剤薬局勤務の薬剤師が市販薬や病院の処方薬、薬の飲み合わせなどお薬のこと、大好きなコンビニスィーツや思春期の子育てで感じることなどの日常のアレコレを書いているブログです。

薬剤師の安美です。

 

2月も下旬になってくると、

花粉症がつらいですよねあせる

 

 

病院で処方されたり、市販薬を購入したりで

対処している方も多いかと思います。

 

 

 

 

「花粉症の鼻水がつらい時、

鼻水に効く市販の風邪薬をのんだら効くじゃない?」

 

そんなことを考える方もいるでしょうか?

 

 

市販の風邪薬のパブロンゴールドA錠を例とします。

 

結論を先に言うと、
花粉症の鼻水やくしゃみにパブロンゴールドなどの市販の風邪薬を飲むのはダメです。

 

パブロンゴールドの添付文書の効能効果には、

かぜの諸症状(せき,たん,のどの痛み,くしゃみ,鼻みず,鼻づまり,悪寒,発熱,頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和

と記載があります。

 

市販薬は添付文書の効能効果以外の使い方をするのはNGなんです。

 


もうすこし、詳しく説明していきますね!

 

【パブロンゴールドA錠の成分】

 

グアイフェネシン    60mg
ジヒドロコデインリン酸塩    8mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩    20mg
アセトアミノフェン    300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩    2.5mg
無水カフェイン    25mg
リボフラビン    4mg

 

 

このうち、クロルフェニラミンマレイン酸塩が

アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン薬になります。

 

くしゃみや鼻水を抑えることを目的に
市販の風邪薬(総合感冒薬)によく配合されています。

 

 

クロルフェニラミンだけなら、まだよいのですが、

パブロンゴールドには、鼻水以外の症状を抑えるために、

咳や痰、熱や頭痛などに対して他にもいろいろな成分が含まれています。

 

「くすりはリスク」という言葉通り、

余計な成分は、その解毒代謝などで体の負担になるので避けた方がよいです。

 

 

しかも、クロルフェニラミンは眠気が出やすい成分です。

 

そして、抗コリン作用があるため、
膀胱を緊張させて尿が出にくくなったり、

唾液が減少して口が渇いたりする副作用リスクもあります。

 

そのため、「長期連用しないでください」と添付文書にも記載があります。

 

風邪薬として、服用期間は長くても1週間くらいを目安にすべきです。

 

花粉症シーズンの間、1ヵ月とか数カ月のむ薬ではありません。

 

 

まとめると、

 

パブロンゴールドのような市販の風邪薬は、花粉症にはNG。

 

その理由としては、

 

・効能効果に記載がない

・鼻水やくしゃみに効く成分以外も配合されているため、体に負担になる

・眠くなりやすい成分が使われているので車の運転などが危険

・長期連用できないため、花粉シーズン中ずっとのむことは不可能

 

風邪薬は風邪の時だけの服用にしましょうねビックリマーク