僕がジャスパーからバンフまでのカナディアンロッキーを縦断したのは、冬の足音がヒタヒタと聞こえ始めた9月の半ばだった。標高1000m以上のカナダの内陸、しかも9月半ば。
気が付けば毎晩のように気温がマイナスになるほど冷え込みが厳しくなっていた。
だけど、ジャスパーからバンフまでの約360kmはレイクルイーズ以外は町と呼べるようなモノがない。だから宿泊施設もない。もし、あったとしても貧乏チャリダーにとってはベラボウに値段が高い。ロッジに泊まるなんて論外だ。
キャンプ場はハイウェイ沿いに無数にあるけれど、9月を過ぎると8割がCloseしてしまう。9月半ばは立派なシーズンオフなのだ。だから、いつものことなんだけど、どんなに寒くとも「野宿」をすることになる。
でも、ダイジョウブ。
実は9月のカナディアンロッキーで快適に野宿する方法 が一つだけあるのだ。
クローズされているキャンプ場に忍び込めばイイのだ…。
そんな無茶な…、と言うなかれ。これはジャスパーのインフォメーションのおばちゃんに教えられたことなのだ。おばちゃんは「あたなたはCloseされているキャンプ場を使うべきよ …」とまで言っていたし、ロッキー周辺で出会ったサイクリスト達もほとんどがClose中のキャンプ場に泊まったと言っていた。う~ん、どうも言い訳じみているけれど。。。
Closeされているキャンプ場はゲートが閉まっていて車では入れないけれど、自転車では簡単に入ることが出来る。そして、キャンプ場の「炊事棟」のような小屋の中でテントを張る とかなり快適な生活をおくることができる。
炊事棟(?)。ホントはなんて呼ぶんでしょうね??入り口のところにクマよけのロッカーも付いている。そして大抵近くに井戸水のポンプがある。水場が近いとなにかと楽。
で、この炊事棟の中でテントを張る。テーブルもあって炊事も楽。
ほとんどの炊事棟に薪ストーブ有り。太い薪を4,5本放り込んでおけばかなり暖かい。薪は外に山積み。ストーブの周りで薪を乾かしていたら夜中に突然火がついた(汗)。気が付いたからよかったけど、あやうく大火事になるところだった…。
炊事棟から見えるロッキー山脈の一部。美しい。名前はわからない。カナディアンロッキー周辺は観光化され過ぎていてガッカリすることも多いけど、ちょっと奥に入ると雄大な自然が広がっている。懐が深い。
基本的に「キャンプ場」にお金を払いたくない僕にとって、シーズンオフでClose中のキャンプ場は天国のようなところだった。Closeされているキャンプ場に忍び込むことは賛否両論ある行為かもしれないけれど、最低限のマナーを守っていれば僕はアリだと思う。