【観劇】ヒヨコの神様『いい加減に気付けお前は性格悪いんだ』 | 演劇とか それを取り巻く人たちとか

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ほぼ個人的な観劇日記に。
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芝居だけを観に行く、だと観劇はじめになりましょうか。
旗揚げ公演、行ってきました!

主宰永井久喜さん、副主宰有吉宣人さん良い。
3作品、オムニバスでしたが、(劇)ヤリナゲの越寛生さんやカミグセのつくにうららさんとかなり自分得な感じで。
眼科画廊でキャパ少な目とはいえ全席完売、直前に増席があって良かったです。


「スーサイド・イズ・リアリー・ペインレス」
作・演出越寛生。
非常勤講師の肩書きを持ちながら劇団をやる人物の話。越さんの話だ(演じたのは永井さんだけど)!

演劇活動を生徒に明かせなかったり、ばれた時の葛藤、不具合とかが高校演劇を観る様になった自分には興味深かった。

嘲笑混じりの人に伝える事の難しさ、それでもその人は味方?になり得る人かもしれなくて。
いっそ、オープンにしていたら尊敬を持って興味を示してくれる人もいるんじゃないか、とかも考えて。
3作品の中で一番好きだった。


「つくりばなし」
柴幸男作、つくにうらら演出。
はじめて観る作品。
有吉さんと永井さんの二人芝居だったので、ヒヨコの神様という団体の魅力が一番出ていたかもしれない。


「イマジン」
作・演出河西裕介。
トラブルがありました、ごめんなさい、からはじまった作品。
正直、これも面白かった。だが。
こう言った作品を観せるのであれば、自分は次を敬遠する、観ない。
勿体無い。

狙いなのであれば、もっと面白くなければいけないし、本当なのであれば、演る意味。

今の自分はそこまでして外に出てこなくていいんじゃないか、と思っている。
演劇に疲れているならば休めばいい。
客席側にいてその部分を想像したくはない。
休んでも演劇は溢れているんだ。
今回の一作目が、作者自身にリンクした話だったので、一見、収まりがよく見えたのはあるんだけれど。


ああ、ヒヨコの神様という団体については次も是非観てみたいのです。
敬遠するのは河西裕介さんの団体なりかな。
オムニバスで知らない団体の作品観るならばホームを観たいって思わせて欲しいです。
これは役者でも同じか。


と、ここまで観劇直後に呟いたモノ。
ちなみに3作目もかなり評価高い様子。
そして、あれは全部、台本だったとの事。

うん、ええと。
「信じちゃったお客さんがいたみたいなので」と作・演出の人が発言しているのですが、だって、これをやるって事は信じて貰うのが一番最良の反応なんじゃないの?
少なくともそういう反応をする人がいる、想定される事ではないの?

自分は後から明かされるメイキングの話とか結構好きだけど、聞かないと誤解された(と演ってる側が感じる)様な部分は会場で何とかするべきなんじゃないのって思っています。

だって「本番までに出来上がらなかったです」という芝居を舞台に乗せてくるところは残念ながらあるじゃないですか?

これは本当なのかな?芝居の嘘なのかな?

それを観客側が判断、区別してあげる必要は全くないとも思う。
(勿論、したい人はしていい)

「それはワンアイデアの面白さじゃないの?」

先日参加したディレクターズワークショップでも出てきた指摘で、要はもう一度言うけれど、面白かった、でもそのワンアイデア以上に何かが乗っていないと自分は満足出来ないなぁ。

これで「今までの作品で一番面白かった」という人もいて、その評価で本当にいいのか?とも感じてしまって。

ワンアイデアの面白さだった。
と観客が思ったとして、それって今回限りの面白さだと思うのですよね。
次、何か別をやるとして、少なくとも同じ面白さを感じられるか、自分は懐疑的になってしまう。
アイデアが出るか出ないか勝負じゃないか、と。
毎回、飛び道具の面白さを突き詰めてるとこ、と言うのであればまたちょっと変わってきますが。

自分が次を敬遠してしまう、と言うのはそう言う事。

絶賛してる人が恐らく沢山いるし、飽くまでも自分の感覚ですが、このアイデアに頼らず、一生懸命、苦戦してでも普通に芝居を作ってきてくれた方がきっともっと良いモノが観れたと思うし、ホームの芝居を観たいと思ったかもしれない。

こういう形のオムニバスは今までと違った客層が観る可能性が高いと考えています。
事実、自分はそういう括りに入るかと。
ならば、飛び道具押しの作品は次に繋がらなくて勿体無いと思うのですよね。

ああ、なんでこんなに自分は過剰反応をしているのか、単純にこの作品が大嫌いだったのだろうなぁ、とふと。
どうなんだろう、味わいの部分になってしまうのだろうか。

「作品が出来上りませんでした」系のネタは観たくないんだ。
それなりに観劇していると割と観るネタだし、もし、観なければいけないならば本公演の2倍くらいは面白くあって欲しい。
それぐらいの見積もりが欲しい。
あんまり手を出して欲しくない。

芝居に疲れた人の作品、と思うのも100%信じたからではなくて、狙ってやったとしても感じる事。
多分、演劇はじめたての人が手を出すネタではないじゃないですか?
普通の芝居に飽きたからするんじゃないか、そんな風に思ってしまうですよね。

違いますか、ね?

今回の場合、3作品に共通されるテーマ?なりがあってこうなったんだろうな、も感じるのですが。
恐らく、この作品のここはこうで、と紐解いていくと面白い。
ただ、そこまでするのも観客次第だと思うからなぁ。

確実に自分は見落としてる部分があるのだろうとは思います。