第5回WBC2023の侍ジャパンを振り返る(後編・1次ラウンド編) | まぶたはともだち

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最近はプロ野球もお熱です。

※中編はこちら

 

 

 

 

この大会は、仮に侍ジャパンがベスト8くらいであっさり負けて終わったとしても記憶に残ることになったと思います。

理由は2つあります。

 

1つは念願かなって、現地での観戦という2つの夢をかなえたからです。

(詳しくは後述します)

 

もう1つは、長らく日本と韓国ぐらいしか本気じゃないと言われてきたWBCで、アメリカを筆頭に、亡命した選手の出場が認められたキューバや、予選から這い上がってきた国まで一丸となって戦ったこと。

現役最強打者と名高いトラウトが本気のメジャーリーガーが集結していく過程は、さながら「幽☆遊☆白書」の魔界統一トーナメントのようでした。

 

 

順を追って7試合くどくど振り返っていきます。

まずは1次リーグ。

5カ国ごと4組に分かれてのリーグ戦は、上位2カ国だけ勝ち上がれる狭き門。

日本が本命、韓国、オーストラリアが続き、中国チェコが予選免除のために1勝を目指すという構図でした。

 しかし視聴率全試合40%超えはすごい。

 

2004年以降の20年間で40パーを超えたテレビ番組って、紅白歌合戦とサッカーワールドカップを除くと

東京オリンピック開会式(2021年・56.4%)

東京オリンピック閉会式(2021年・46.7%)

・ドラマ「半沢直樹」最終回(2013年・42.4%)

・ボクシング亀田興毅vsファン・ランダエダ(2006年・42.4%)

・ボクシング亀田興毅vs内藤大助(2009年・43.1%)

 

だけですからね。

(そう考えると亀田三兄弟ってすげーな)

 

・中国戦 〇8-1

日本のスタメンは以下の通り。

最後の強化試合で6番に下げた村上がホームランを打ったので、本番でもそのまま行くかと思われましたが4番復帰。

 

 

1回ウラ、日本は初回から村上の押し出しで1点を先制。なおも無死満塁の大チャンスも5番吉田がショートフライ、6番岡本の浅いレフトフライで三塁ランナー近藤が突っ込むもタッチアウト。1-0

2回ウラも2死満塁、3回ウラも2死1.2塁までこぎつけるも無得点に終わり、格下相手に重苦しいムードが漂う。

3回表、ヌートバーのファインプレーが飛び出し無失点。

誰だセンターは無理とか言ってたのは。いかにもボクですが。

 

 

 

4回ウラ、大谷のタイムリーツーベースでようやく2点追加。3-0

大谷は4回無失点、46球を投げて被安打1の力投。

 

5回表からは戸郷が登板。最初からエンジン全開で三者三振。

6回表ソロホームランを打たれ、7回表には明らかにバテてきたものの無失点に抑える。

7回ウラ、日本は牧のホームランが飛び出す。4-1

8回ウラにも山田や甲斐のタイムリーで4点を追加しダメ押しで勝負あり。8-1

 

初戦から結構厳しかったですね。中国は投手陣は130キロ台、打線は去年ソフトバンクを戦力外になった真砂が3番など、格下もいいところだったのですか、最後まで油断できませんでした。

世界一のピッチャーである大谷を中国にぶつけるのか?とも思いましたが、開幕戦ならではの難しさを感じました。特に序盤はプレッシャーからか、動きの硬い選手が目立ちました。

中国には負けたことないと思うんですけど、これ初戦がオーストラリアとかだったらどうなっていたことやら……。

 

 

・韓国戦 〇13-4

日本のスタメンは以下の通り。

キャッチャーが源田から代わった以外はそのまま。

韓国は1番セカンドのエドマン、2番ショートの金河成がメジャーリーグ組で要警戒。

 

日本の先発は36歳、日米通算188勝のダルビッシュ

規定で強化試合に登板できず、2日のライブPBでは先頭の岡林にぶつけるなど3回2失点で仕上がりが不安視されていた。

 

韓国の先発はかつて北京オリンピックで、日本の前に2度立ちはだかった34歳のベテラン、金廣鉉。こちらも韓米通算159勝。

韓国は前日のオーストラリア戦でツーベースを打った選手が飛び出したまま喜んでいたらタッチアウトになり、1点差で敗れるという悲劇があったため、何が何でも負けたくないところ。(あったねそんなこと)

 

3回表、韓国は梁義智のホームランで2点先制。更に村上のエラーのち3番李政厚のタイムリーで一気に3-0。ダルビッシュはこの回限りで降板。0-3

3回ウラ、日本は源田が盗塁の際に右手小指を痛めて交代し重苦しいムードが漂う中、ヌートバー・近藤・吉田にタイムリーが飛び出し4-3と一気に逆転。韓国は元兌仁にスイッチ。4-3

5回ウラ、日本は近藤にホームランが飛び出し5-3。6回以降も小刻みに加点し13得点。

投手陣は4回から登板した今永がソロホームランを許したものの、7回宇田川・8回松井・9回高橋宏斗はいずれも走者を一人も許さず、圧勝。13-4

 

これ現地で見たんですよ!!!(超自慢)

地上最強の野球選手を見たいかーーーーッ
ワシもじゃ ワシもじゃみんな!!

 

選手入場!全選手入場です!

 

チケット、確か内野指定席Sかなんかで2万2000円でした。

 

今にして思うと2人分申し込んで誰か誘えばよかったな。

高いけれどこの代表メンバーならだれか1人くらい来てくれたはず。

岸田首相のやばすぎる始球式も懐かしい

 

両軍合計15投手が登板、コールドゲームにできそうでできなかったのもあり、ゲームセットが23時過ぎ。

ヌートバーのヒーローインタビューが終わり球場を出るころには、時計の針は23時30分だったのですが、全く飽きませんでした。一番盛り上がっていたのは試合前のセレモニーで大谷が出てきたときですが。

中盤までは緊迫した展開、終盤はそのうっ憤を晴らすように打ちまくってたので大盛り上がり。いつも一人で観戦するのですが、このときばかりは点が入るたび知らない隣のおじさんとハイタッチしたりしてました。

 

印象深かったのは、やっぱ5回表のヌートバーのファインプレー。

やっぱアメリカ育ちのメジャーリーガーは身体能力が根本から違うな~ってのは再度思わされました。

3年後もまた呼ばれるといいな。

ヌートバーのヒーローインタビューを聞いているときのわたし

 

 

 

そういえば、ダルビッシュや大谷を生で見たのは生まれて初めてなんですよね。

そして最初で最後なのでしょう。少なくともダルビッシュは。

でもやっぱり一番見たかったのは村上の活躍するところでしたが、結果的には犠牲フライ1つだけ。

本当に一人だけ打っていないのにいつまでも起用されているので、宿敵に打ち勝ったにもかかわらず、なかなか気分は晴れないままでした。

 

 

・チェコ戦 〇10-2

日本のスタメンは以下の通り。

日本は山川・中野・大城が初スタメン。源田はチームを離脱しないことに。

まあ骨折したのは小指だから、固定すればなんとかならなくもないのか…?

 

日本の先発は完全試合・ロッテの佐々木朗希。

1回表、チェコは2死2塁から中野のエラーで先制。1-0

1回ウラ、日本はまさかの三者凡退。

2回ウラも満塁のチャンスを作るも、相手先発・サトリアの最速120キロ台のボールが打てそうで打てない苦しい展開。

3回ウラ、それでも打者一巡すると目が慣れたのか、吉田、山田の連続タイムリーなどで逆転。3-1

4回ウラもヌートバー、近藤、大谷に三連続タイムリーが飛び出すなど一挙に4点加点で勝負あり。8-1

5回表、チェコは内野ゴロの間に1点を返す。8-2

8回ウラにも山川の犠牲フライなどで加点し10-2

5回から登板した宮城が最後まで投げ切るロングリリーフでセーブ。準々決勝進出が確定。

 

初出場の専業プロが一人もいないチェコ代表でしたが若干ヒヤっとしましたね。

コールド勝ち狙いで手は抜いてないはずなんですけど、それでも結局10点差をつけることはできませんでした。

 

 

 

・オーストラリア戦 〇7-1

日本のスタメンは以下の通り。

韓国戦までのオーダーに戻しました。

 

日本の先発は2年連続沢村賞・山本由伸。

来年メジャー挑戦が確実視されている中、極端に足を上げないフォームに変更するなど変化を恐れない24歳。

一方のオーストラリアはマイナーリーガーと国内リーグの選手のみで固められており、格下ではあるものの、11月の強化試合でも対戦しており、研究されているかもしれないとの懸念があった。

 

1回表、日本は大谷に待望の1号3ランが飛び出し先制。3-0

 

 

2回表、またしてもヌートバーと近藤に連続タイムリーが生まれ5-0

早くも勝負あり。

山本由伸はまったく危なげないピッチングで4回1安打無失点。

5回以降も高橋奎二-大勢-湯浅-高橋宏斗とつなぎ、13奪三振を奪っての圧勝でB組首位通過。

また、中村悠平が投手陣を好リードしつつ3安打3打点の活躍を見せた。

 

この試合は友達とZOOM飲み会しながら観てましたが、あまりに一方的な展開で開始数十分で近況報告になってました。

なんで中国やチェコの130キロをあんだけ打ちあぐねたんだ。

やっぱいきなり大谷が打ったのが大きいんですかね?ここまでの3試合は海外組を除いて「緊張で硬くなってるのかな?」というシーンがたびたび見受けられましたが、この試合では特にありませんでした。

 

最高のメンバーで、最高の結果を残した侍ジャパンでしたが、一つだけ気がかりなことがありました。

そう、4番の村上宗隆です。

 

なんとここまで2安打。

壮行試合込みだと35打数5安打で打率1割4分2厘と、不振の限りを極めていました。

 

 本当にひでえ

 

ZOOM飲み会をするって決めたときは、村上が特大のホームランを打って「ああ!!イク!!イク!!」とか最悪な絶頂を配信してしまうのではないかと懸念していましたが、杞憂に終わりました。

他の選手はまんべんなく打っている中で、4番の彼だけがまったくお話にならないという状況が本当につらくてつらくて、毎日強烈な倦怠感と戦いながら生活を送っていました。

はっきり言うとオーストラリア戦のときにはスタメンから外してほしい、岡本をサードに回してファーストに山田か山川を使ってほしい、大城でも構わないとさえ思っていましたが、オチだけ先にいうと、栗山は最後まで外すことはありませんでした。

 

長くなったので残りは次回に回します。

次回、いよいよ完結編!

村上のバットは!

大谷の未来は!

源田の指は!

栗山の采配は!

そして俺の自律神経やいかに!