成年後見制度の在り方に関する研究会 | 成年後見日記

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令和4年5月18日、第13回成年後見制度利用促進専門家会議が開催されました。

 

この会議において、法務省が成年後見制度の利用の促進に関する取組状況等について報告しました。

資料⇒コチラ

 

その報告の中で、公益社団法人商事法務研究会が主催する「成年後見制度の在り方に関する研究会」が設置され、法改正に向けた検討を開始することが明らかにされました。

 

○ 検討対象 

成年後見制度(法定後見制度・任意後見制度)の見直し

○ 時 期    

第1回 令和4年6月7日 

○ メンバー 

座 長 山野目章夫・早稲田大学大学院法務研究科教授 

委 員 合計13名(学者6名、弁護士1名、司法書士1名、 社会福祉士1名、当事者団体4名) 

関係省庁 法務省民事局、厚生労働省社会・援護局、最高裁家庭局

 

見直しに関する主な論点は、以下のとおりです。

 

○ 成年後見制度のスポット利用の可否 

・他の支援による対応の可能性も踏まえて本人にとって適切な時機に必要な範囲・期間で利用できるようにすべき 

○ 成年後見制度の3類型の在り方 

・成年後見制度の3類型(後見・保佐・補助)を廃止して、事案に応じて権限を付与すべき 

○ 成年後見人の柔軟な交代 

・本人が必要とする身上保護や意思決定支援の内容やその変化に応じ後見人等を円滑に交代できるようにすべき 

○ 成年後見人の報酬の在り方 

・後見人等の報酬の決定についてできるだけ予測可能性の高い制度にすべき 

○ 任意後見制度の在り方 

・任意後見制度の利用が低調であるため、同制度の利用を促進する方策を検討すべき 

・本人の判断能力が低下しているのに、適切な時期に任意後見監督人の選任申立てがされていない

 

いずれの論点も、専門家会議において議論を重ねる中で、現行の成年後見制度の問題点・改善点として指摘されたものです。

 

先日の山野目章夫教授の記者会見「成年後見制度改革の必要と方向性」(コチラ)は、この研究会の開催に先立って、改革の方向性を示すものだったのですね。

 

第1回の研究会は令和4年6月7日と間もなく開催されるようですが、研究会の審議状況等は商事法務研究会のホームページ(コチラ)にも掲載されると思われますので、審議状況に注目したいと思います。

 

 

(東京ジェイ法律事務所 司法書士 野村真美)

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