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mamingtan-13  まいにち耽美で中国語

中国語耽美小説を中心につぶやきます

 


徐徐圖之『袁先生總是不開心/袁先生总是不开心』

 
 
 

『(仮)袁氏はいつも不機嫌』

 

凌雲工作室2016年(全2巻)

    yuán xiānshēng zǒngshì bù kāixīn
 

 

ジャンル     芸能界、日常劇

中国語難解度   ★☆☆☆☆

  虐文度     ☆☆☆☆☆

    肉文度      ★★☆☆☆

   萌度     ★★★★★            

中華風味度   ☆☆☆☆☆ 

総合おすすめ度  ★★★★★ 

 

   これほど、ほっこりして楽しい作品はありません!

何度でも読みたくなるスイートなコメディの傑作です。

くすっと笑えて、癒されること間違いなし。

 

  タイトルについて  指差し

  天然で愛されキャラの袁氏(袁瑞)ですが、いつも不機嫌? 

というか、心配症で超ネガティブ思考なのであれこれと悩みが絶えない人物です。

本人はいたって真面目に悩んでいるのですが、その姿がなんとも微笑ましい。

だから袁瑞はいつも不機嫌といってもかわいいのです。  

 

 

 

 

   立ち上がるざっくりあらすじ 立ち上がる

  袁瑞 yuán ruì  はモデル出身でタレント業をしている。

特別な才能はなく、抜群の容姿を武器にドラマにちょこちょこと出る程度だった。

しかしバラエティー番組での天然ぶりが受けて人気が急上昇。

現在同棲中の彼氏――鄭秋陽 zhèng qiūyáng は裕福な家庭出身のジュエリーデザイナー。 

鄭秋陽はもともと巨乳の女性好きだったが、ピュアで可愛い袁瑞に惚れ込んで人生の伴侶になることを決断する。

仕事も私生活も順調にみえる袁瑞だが、何事にも自信のない彼には、あれこれと心配事が多い。

27歳まで片思いと失恋を繰り返し、ようやく手に入れた彼氏が巨乳の女性に走らないかと常に心配している。

売れ始めた芸能の仕事にも、自分は容姿しか取り柄がないからいつか飽きられると危機意識を抱いていて、袁瑞の心配の種は尽きない模様…。

 

  立ち上がるちょこっと気になる 立ち上がる

  周囲は天然でカワイイに袁瑞にほっこりされっぱなし。 

袁瑞は鄭秋陽を一途に愛しているのですが、無類のイケメン好きで惚れっぽい。

タイプの男性を見るとすぐにポッと頬を赤らめて興奮してしまいます。

またお金に細くてケチな面もあるのですが、それも含めてすべてが可笑しくて可愛いらしい。

そんな袁瑞にべたぼれの鄭秋陽も、自分のほうがわずかに背が低いことを気にしたり、惚れっぽくて人のいい袁瑞にハラハラして、イケメンというのを理由に袁瑞のマネージャーを変えさせたりと明るくて楽しい青年。

いつまでも見ていたくなるふたりです。

 

  本作以外にも同じ世界を描いた徐徐圖之の以下の関連作品があって、全5作品がシリーズです。

 

『彼得潘與辛德瑞拉』
『你喜歡的樣子我都有』
『騎士的情書』
『給柏拉圖獻花』

 

  各作品に知り合いの知り合いが登場して、右も左もみなゲイカップル!という世界です。

他の作品のキャラクターがちょこちょこ登場して楽しいです。

バラエティー番組に常に全力投球する袁瑞が番組内で幼児用の三輪車をこぎ続け、股間を痛めるのですが、その時に診察したお医者さんが別作の主役だったりします。

この時もイケメン好きで惚れっぽい袁瑞はこのお医者さんにポーっとなっています。

また袁瑞のマンションの上の階に住む憧れの一流芸能人カップルの話なども別作になっています。

すばらしいのは、登場人物は同じ世界にいるんですけど、どの作品もカラーが違うところ。

同じ作者さんの作品だと全く違う設定でも似通ったストーリーになりがちなのですが、徐徐圖之のこちらのシリーズは、それぞれ全く違う内容でとても面白いです。

 

 こんなに可愛らしい作品ですからもちろんラジオドラマ、漫画化されています。

 

https://manga.bilibili.com/detail/mc33568

 

漫画は十分可愛いのですが、会話中心の読みやすい中国語なので、漫画のイメージがつく前に中国語学習も兼ねて

ぜひ活字小説で読むことをおススメします。

 

 

  立ち上がるちょこっと中国語 立ち上がる

méng! 

もともと日本由来の言葉ですが、中国では真面目なニュースでも普通に使われるくらいに、日本以上に定着した印象を受けます。漢字という点が汎用性が高かったのか、いろいろな語彙が作られて広がっています。

 

蠢萌 chǔn méng 袁瑞はまさに蠢萌! 

天然でちょっと抜けた感じもする可愛さのことです。

例えば、パンダが良い例です。

 

賣萌  mài méng  “萌” を売る。つまり、もともと可愛いものがさらに可愛くふるまう様子を表します。

パンダがコロコロ転がってみせたりする様子は、まさに賣萌! 

少しあざとい感じもするのですが、天性の愛らしさを持っているので降参するしかない。

個人的にはこの言葉が大好きです。

日本語ではうまく表せません。

 

裝萌  zhuāng méng   “萌” を装う、ですから、こちらはあまりいい言葉ではありません。

若作りの意味もあって、わざとらしく、作られた可愛さです。

 

 

 袁瑞と鄭秋陽、2人の会話はのほほんとして笑えます。

 

鄭秋陽問他:“你覺得我帥嗎?”
袁瑞點頭道:“帥啊,超帥的。”
鄭秋陽說:“那你認識的人里,我能排第幾?”
袁瑞:“……啊?”
鄭秋陽盯着他看。袁瑞被他盯得有些臉紅,
片刻后才說:“你這樣看我,我都想不起來其他人長什麼樣了。

                       ――本文より

 

 「僕をイケメンだと思う?」と鄭秋陽に聞かれて、

素直に「うん。すっごいイケメン」と答える袁瑞。

「じゃあ知ってるイケメンの中で何番目くらい?」と迫る鄭秋陽。

袁瑞は顔を赤らめて、

「そんなに見つめられると、他のイケメンがどんなだったか思い出せないよ。」

と真面目に考えています。

鄭秋陽「…。」

 

  次回も芸能関係のお話。指差し

物語は90年代から始まります。

それぞれ、映画監督、プロデューサーとして映画に生涯を捧げた2人の一代記――

super panda『独立電影人』をまとめたいと思います。