~ミッシング~ 石原さんの当たり役でした! | 人生の歴史を動かす運命思想家 檜原有輝ひばらゆーき

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9/10

沙織里の娘・美羽が突然いなくなった。懸命な捜索も虚しく3カ月が過ぎ、沙織里は世間の関心が薄れていくことに焦りを感じていた。夫の豊とは事件に対する温度差からケンカが絶えず、唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々。そんな中、沙織里が娘の失踪時にアイドルのライブに行っていたことが知られ、ネット上で育児放棄だと誹謗中傷の標的になってしまう。世間の好奇の目にさらされ続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じるように。一方、砂田は視聴率獲得を狙う局上層部の意向により、沙織里や彼女の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材を命じられてしまう。映画comより
 
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個人的に石原さとみさんの力の入った演技がわりと苦手で…(ファンの方ごめんなさい.。でも火が強い人は感情が前のめりになりがちではある)ドラマも作品によっては、これ無理かも…と思うものは少なくないのですが、この作品も高評価でありながらも鑑賞を躊躇していました。でも、力が入りすぎて空回りする母親が(←褒めてます)すんごくハマっていて、この役は見事に当たり役だったように思います。ちょっと太っている状態で臨まれたのか、ちゃんと主婦像がリアルに出ていて、着ている服とか姿勢とか、石原さとみという人から乖離していました。 
 
まずこの作品を作った吉田監督がやっぱり凄いと思います。妥協のない世界観に圧倒されたし、キャスティング全てが良かった。テーマ的には泣くだろうなぁと覚悟をしていったのですが、途中はもうとにかく展開に圧倒されまくりで、泣くというよりは、ぽか~んという感じ。これが事件や事故の被害者たる現状なのかと思うと本当に悲惨過ぎて、想像を絶する生活に唖然としました。恥ずかしながらやっぱり何もわかっていなかったような気がします。報道、批判中傷、家族の気持ちや現状をここまでよくリアルに再現された(もっと酷いのだろうけど)その取材力と映像化の才能たるものが言葉に出来ない程でした。
 
 号泣はラスト。もう嗚咽がとまらなかった…いやぁ、序盤、中盤、ラストまでちゃんと展開があって、息苦しい作品をよくぞここまでって感じ。あまり思い入れをし過ぎる人には気軽に勧められない作品ですが、思っていたような心の削られ方ではなかったです。実際にこういう思いをしているご家族たちに寄り添える社会になって欲しいと心から思えるようなメッセージを勝手に受け取っています。家族って…難しいなぁ。でも…愛しいなぁ。
 
 
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