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”葬儀場の前の路地には黒塗りの霊柩車が停まり、棺が運び出されていくところだった。時折すすり泣く声が聞こえたり、ハンカチを目元に当てているひともいるけど、あたしはもう何も感じない。ここに集まっている人たちは、決してあたしの死を心から悲しんでくれているわけじゃない。中学生の娘を亡くした両親に対する安っぽい同情と、単なる偽善なんだ。”
”自殺は自分を殺すって書くけれど、殺されるのはその人だけじゃない。周りの人にだって、死にたいくらいの思いをさせてしまう。どうして、愛されてないだなんて思ってたの?どうしてみんなの愛情に気づけなかったの?本当にバカだよ。”
”あたしは、クラス全員がいじめを楽しんでいるんだと思ってた。誰も止めようとしなかったし(中略)でも本当は悪いことだと知りつつ、やめたいと思いつつ、いじめに加わっていたひとたちもいたんだ。罪悪感でいっぱいで、勇気のない自分に嫌気が差して、それでも「いじめをやめよう」と言えず、自らの弱さに縛られてもがいていた人たちが――。”
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娘から借りた本。拙い文章力ではあるものの、ストーリーはしっかりしている。いじめを苦にして自殺をした少女が49日までの間、幽霊となって自分の死後における状況を見ながら、七転八倒していく物語。
死んでから、改めていじめを俯瞰的にみたり、自分の周りにいる人の知らなかった気持ちなどを知っていく。少々都合の良い展開ではあるものの、「いじめ」という重い題材における末路としては、こんな風に腑に落とせたらいいな…という希望的観測で納得できるものではあります。これを読んで救われる人は少なからずいるのではないかと…思いました。
檜原有輝 ひばらゆうき スケジュール
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