「したいからしているだけのこと」の価値 | 結婚をみんなで一緒に考えよう!学んでみよう!

結婚をみんなで一緒に考えよう!学んでみよう!

~結婚教育研究家棚橋美枝子がお届けする大切な結婚のお話~

結婚教育の棚橋です。


NPO団体として結婚教育が行なっていることは
夫婦関係のHOWTOをお伝えすることより
「結婚について学んでみよう、考えてみよう、そして人生を深めよう!」という啓蒙活動です。

夫婦や家族は、その数の分だけ異なるわけですから「とりあえずマニュアルやひとまずHOWTO」で押し切るのではなく、今、目の前に繰り広げられている問題解決を通し、この方の人生が深まることが何より大切だと思っています。

だからこそ相談員の中で自分の中に規範となるものがあることはとても大切だと言えるでしょう。

相談員にも相談員の人生や価値がありますので、結婚教育で得た学びを活かしながら基本やりたいことをやりたいように活動していただくことで当然OKですが、これから先、結婚教育の普及も積極的に運営事務局と共に心を合わせてするぞ!と思って下さる方が増えていくと、とても嬉しく思います。

そのような方々は、様々な投げかけを下さるので、私も共に深めていくことができるわけです。

さて、「○○してあげる」という言葉を結婚教育では使うことがないと、昨日のブログでお伝えをしましたが、ご相談者さまへのアドバイスにも、この言葉を使うことは、ほぼほぼありません。

ご夫婦の相談に対応させていただき思うのは

自分が最初は「しようと決めた」だけのことなのに、何故か関係性がこじれると「してやった」に変換していくことです。

家事をがんばろうと自分で決めてしていたことだったはずなのに、「したくない家事だってしてやってるのに!」

ご自身が奥様には専業主婦を望んだはずだったのに「働いてやってるのに!」「食わせてやってるのに!」

と、こんな感じです。

「手のひらで転がしてやります」とか
「その気にさせてやりますよ」とか
「聞いてるフリだけしてやってるんです」とか

なぜか「上から目線」的な姿勢で気持ちを落としこもうとされる方の多くが、「とりあえずテクニック」として夫婦のこじれた関係性を整えようとされています。

しかし、大切なことは、自分が納得して、自分が望んで、自分が決めたことだからするのだという所に意識の癖を整えることが大切だと思っています。

人は、誰しも認めて欲しいし、わかってほしい。

しかし、大切なのは、どこまでも、相手に対しても自分に対しても真摯であることの知っていただくことが結婚教育であり、最終的にはテクニックやHOWTOで乗り切ることを教えることではないと感じています。

言葉も思考の結果が現れるものなので、
貧相な心に合った言葉なのか、
豊かな心に合った言葉なのか。

私たちは生きてきた習慣の中で言葉を紡ぎますから、隠し持っている無意識の本質が言葉の中に溢れ出してしまいます。

目の前に広がる光景は、他の誰でもない自分が作ったものなのです。

何十年もかけて作った思考の癖を変えることは容易にはいきませんから、使う言葉の選択から思考の癖に意識ができるよう働きかけています。

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フロー理論の辻先生とお話をしていて、先生が重きを置かれているのは情報の明確さや使う言葉の質のように思うことが多々あります。

なので、先生とお話をさせていただいてると
「なんで?」「それどんなこと?」
「知りたいので教えて」
情報を明確に知るために沢山の質問をいただきます。

あっ、考えたことなかった(^◇^;)なんて質問もいただきますから汗汗になることも(^◇^;)

相談員として、まず、大切なのは、ご相談者さまにテクニックを教えるのではなく、ご相談者さまに言葉の癖、生き方の癖、思考の癖があることに気づいていただくことが大切であると思っています。

また、そのひとつひとつは、不機嫌に傾きやすい癖で、できていることに気づいていただくために、使う言葉の選択は、とても重要な意味があります。

なので、フラットに自分の気持ちを整理していくスタート地点として、「誰かのために○○をしてあげる」とうよりも「誰かのために○○をしているのは自分の人生の満足度をあげるためにしていること」であることに気づいていただくことが問題解決のための最初のスタートであるとお伝えするようにしています。

これは、どんなご相談のケースでもそうです。
世の中のうまくいかないことは人のせいにすることが多いものです。

なぜ、人のせいになるのか?
それは不満足で、さほど納得もいってないのに
「してあげてる(やってる)こと」が多いと考えます。

我々、相談員の役割は「自分で決めたこと」であることに気づいていただくこと。

そのためには、相談員自ら「自分で決めたこと」に気づけること。その意識を高めるためにふさわしい言語の選択が必要だといつも考えています。

この世の中には、「してやってる」ことも「してあげてる」こともなく、我々は「したいからしているだけのこと」ここの理解が深まるお手伝いをさせていただきたいと思い、自らもいつもそこへ問い直すように努めています。