結婚教育の中でご相談者と相談員の関係性について | 結婚をみんなで一緒に考えよう!学んでみよう!

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~結婚教育研究家棚橋美枝子がお届けする大切な結婚のお話~

結婚教育の棚橋です。


結婚教育で、私がよくお伝えする言葉のひとつに「先生になってはいけない」という言葉があります。

我々が、夫婦や家族問題に対応する相談員としてどなたからか選んでいただいた時に大切なことは、たまたまその方の人生の中における大切なシーンに登場させていただいた、選んでいただいたに過ぎないという視点です。

ブログがうまいから、ブランディングが良いから、集客力があるから選ばれたとかいう顕在的な視点ではなく、ご縁が引き寄せあうことになったのだという目には見えない潜在的な視点から考えています。

人が問題と考える内容の多くには人間関係が基礎となっていることが多いものです。

傷ついたり、裏切られたと感じたり、悩むことのひとつひとつには、必ずその事態になる原因はあり、まさに今、今、そのことを経験する必要性のあることが起きているに過ぎません。

人生においてひとりでは解決困難な問題を抱えた方が、その方のテーマとなった課題の克服に向かうため、ご相談者は「悩める当事者」として、選ばれた相談員である我々は「伴走する者」として、それぞれが異なる役割を果たしながら、共に問題解決、課題克服に向けて取り組む戦友ともいえるでしょう。

マラソンランナーがご相談者。
伴走するコーチが相談員。
目標はどちらもゴールです。
マラソンランナーが主役であり、コーチは黒子です。
コーチが、ゴールのテープを切ることはありません。
でも、ゴールに到着した時に流す涙は同じです。

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我々相談員の大切な視点は、どこまでも持ち場が異なる戦友として、「教える」のではなく、「役割を果たしながら」問題解決に向けて徹して相談者の良きパートナーとして善良且つ心豊かに(フローに)共に進むことのみだと考えています。

マラソンランナーがゴールした時にコーチに「ありがとう!」と伝えたら、コーチが返す言葉は「いえいえどういたしまして」というより「こちらこそありがとう!」「同じ思いだよ!」という言葉になるのではないでしょうか。

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ご相談者と相談員も同じだと考えています。

使う言葉をテクニックやスキルとして理解するのではなく、あくまでも相談者と共にお題に立ち向かう相談員として自分の根本的な姿勢を常に振り返ることが大切であると考えます。

結婚教育では「○○してあげる」という言葉が、相談員からご相談者に対して無いのは、基本的な考え方が上記であるからです。

×解決してあげる
×アドバイスしてあげる
×教えてあげる
×考えてあげる
×聞いてあげる

SOAP展開に関してアセスメントに「○○してあげる」という言葉やニュアンスがあると認められると合格にはなりません。
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「私は○○してあげると言葉では使ってるけど、別に心は上から目線でもない。」という方もおられるかもしれませんが、

「私は○○してあげるとは思っていないですし、言葉でも使いません」という方のどちらが、ご相談者さまの目線に立ったとき心地よく信頼を寄せ安心できるでしょうか。

そして、人に物を教えたり伝えたりする立場になると無意識のうちに、エラくなってしまう傾向があるのが人間の、凡夫の傾向のようです。

だからこそ、いつもフローでいるために「私は先生ではなく、伴走者である」と、意識し続けること、言葉の選択にも挑戦し続けることが、結婚教育相談員の努力なのだと考えます。

私もご相談者と共に最もお互いのパフォーマンスが問題解決に向けて高い状態になる為には、どんな姿勢が必要なのか?と追求する毎日です。

そして、自分が今を生きる、今から生きると目指し続ける中で、ご相談者とより満足度の高い問題解決、課題克服に向かい取り組んでいくことができるであろうと考えています。