今私が読んでいる本
「風味絶佳」。
この本は去年映画化された「シュガー&スパイス~風味絶佳~」の原作本です。
でも映画のお話はこの本の一つのお話であって・・・
他の短編もいくつか入っています。
私は山田詠美さんの本を読むのは初めてだったのですが、
すごく引き込まれました。
なんだか表現が深くて・・・
心の奥に落ちていきそうでした。
主人公の気持ちを”美しくて優しい言葉”で表現するのではなくて、
私たち人間の言葉にできない感情を・・・
遠回りしながら・・・
そして真っ直ぐに届けておられるようでした。
何気ない日常に落ちている恋・・・
そんな恋のカタチがいくつかのストーリーとなっています。
でも心が暖かくなる・・・
感動する・・・。
そんな大きなものを感じるのではなくて・・・
こんなにもたくさんの感情があるんだ。
そして恋のカタチは本当に違っていて、
これを愛と表現していいのかな?
というように。。。
「恋」のカタチ・・・
恋の未来についても考えさせられました。
そして心の中に静かに染みこんでいくようでした。
優しいわけでも・・・
暖かい表現がたくさんあるわけでもないけれど・・・
主人公の気持ちが真っ直ぐに心に届きました。
人の心の奥に潜んでいそうな想い。
そんな想いを表現されているなぁと思います。
人の心の奥を掘り進んでいくような本でした。
でも、誰かを想って感じる。
そしてそれを表現する。
そんなしっかりと根強い愛のカタチもたくさん読み取ることができました。
今までに私が読んだことのない「恋愛小説」だなぁと思います。
ドキドキするだけじゃなくて、
その裏に隠された想い・・・
どうにもできない・・・
離れられない人。
そして本当に・・・
山田詠美さんすごいです!
本当に読んでもらえば感じてもらうことができると思うのですが、
表現力・・・あっぱれです。
映画の方も観てみたいなぁと思いました。
そして・・・
本の中身はもちろんなのですが、
表紙もユーモアでおもしろいです。
帯には・・・
食べ物に書かれる「栄養成分」も書かれてありました
ユーモアで楽しかったです★
- 風味絶佳/山田 詠美
- ¥1,290
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それでは今日の詩を書きます。
「夜空」
どうにもできない想い。
抱えきれるかな。
支えられるかな。
月を眺めてそんなことを思った。
大きくて
大きくて
終わりを知らない宇宙に・・・
ひときわ輝いて・・・
今にも落ちてしまいそうなお月様みたいに。