映画「レオニー」 | 自家焙煎珈琲 豆散人アルジの公式ブログ 珈琲と日々

自家焙煎珈琲 豆散人アルジの公式ブログ 珈琲と日々

愛知県豊明市にある自家焙煎珈琲店 豆散人(まめさんじん)のアルジが、珈琲のこと、お客さんのこと、日々の思いなどを気ままに綴っております。 (旧 ほちほち日記)

愛知県豊明市からこんばんは。

自家焙煎珈琲豆散人アルジです。

 

アマゾンプライムで「レオニー」という映画を視ました。

彫刻家イサム・ノグチを育てたアメリカ人女性の話です。

 

野口米次郎(ヨネ・ノグチ)という詩人の名前は知っていましたが、詩を読んだ記憶はほぼありません。冒頭でいきなり、新5千円札の津田梅子が登場します。

 

ヨネがニューヨークで詩作をしていた時、編集者を募集して、そこに来たのがレオニーという知的で自立心の強い女性。

 

二人は結ばれ、男の子が生まれるが、ヨネは自分勝手な性格。日露戦争が始まり、ヨネは周囲の人から差別を受ける。確か、米国の独立戦争をロシアが支援したためだったと思うが、

一般の米国人は当時ロシア贔屓だった。それでなくても、黄色人種は差別の対象で、当時「黄禍」という言葉があった。一家は小さな子を連れてカリフォルニアへ行くが、そこでももちろん迫害を受ける。

 

ヨネは単身日本へ去ってしまう。原稿だけはレオニーに送り、それを編集して売り、生計を立てようとしたが成り立たず、自然な暮らしをしている母親のもとへ身を寄せる。

 

だが、その生活が肌に合わず、レオニーは子を連れて日本へ行く。ヨネは、しかし日本人の妻がいて、レオニーは愛されない、と、ここは蝶々夫人の逆バージョンのような話。男の子にはちゃんとした名前がなかったが、ヨネが勇と名づける。

 

レオニーはヨネと別れた後も日本での暮らしを選ぶ。

英語の生徒やお茶の先生に助けられ、また、アルジが好きな小泉八雲の未亡人セツにも出会う。日本人の女中もいい味を出していて、野育ちの女だが、彼女に親切にする。

 

10歳になったイサムに彼女は我が家の設計をさせる。その家を建てる大工の棟梁は、イサムを気に入り、鑿や鉋を使った大工仕事を教える。

第一次大戦が始まり、レオニーは徴兵を回避するためにイサムを単身米国へ行かせる。そこでイサムは芸術に目覚めていく、という話。

 

「折り梅」と同じ原田美枝子と吉行和子が出ている、と思ったら、同じ松井久子監督でした。

 

すごく力作だと思うし、アルジが好きな時代の日本の風景も見られるし、人間が描かれていて、素晴らしい映画でした。