鳳来寺山の仏法僧 | 自家焙煎珈琲 豆散人アルジの公式ブログ 珈琲と日々

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愛知県豊明市にある自家焙煎珈琲店 豆散人(まめさんじん)のアルジが、珈琲のこと、お客さんのこと、日々の思いなどを気ままに綴っております。 (旧 ほちほち日記)

愛知県豊明市からこんばんは。

自家焙煎珈琲豆散人アルジです。

 

またまた「伊集院光の百年ラヂオ」の話です。今回は、生態放送というのをやってました。愛知県は鳳来寺山の仏法僧(コノハズク)の鳴き声の話です。

 

戦前の頃、NHKは東京と大阪と名古屋にあって、大阪が初めて動物の鳴き声を放送したのがウグイスでした。これをお正月に流したのです。当時は、生放送しかありませんでしたから、これは大反響を呼びました。

 

その結果、NHK東京に対して「サボばかりしてないで大阪を見習えよ」という投書が来ます。サボは、サボタージュですね。当時はまだ「サボる」という言葉は無かったのでしょう。今の「事故る」や「コクる」の元祖みたいなものです。

 

一念発起した東京は、お正月に鶏のコケコッコー! を流します。なんだつまらない、と思うかもしれませんが、この鳴き声が、ものすごく息が長くて、感動ものです。タダの鶏ではなさそうです。

 

しかし、名古屋がすごいことをやります。鳳来寺山へ行って何日も篭り、ついに幻の鳥、仏法僧の鳴き声を流します。録音はできないので、生放送中に鳥の気が変わったら失敗です。でも、それが成功します。

 

なかなかはっきりと聞こえます。これに対しても名古屋に投書が400件も入りますが、うち300件が「人間の話が長い。もっと仏法僧を聞かせろ」でした。4分くらい鳴いてるのですが、もっと続けろという要求なのです。今よりずっと悠長な人たちです。

 

このブッポーソーと鳴く鳥の姿を誰も見たことがありません。しかし、この放送によって、正体がコノハズクだということを科学者たちが突き止めます。実は、想像によって、仏法僧と名づけられた青い鳥がいて、その鳴き声だと推定されていたのに、変わってしまいます。

 

なので、鳴き声の仏法僧(コノハズクの別名)と姿の仏法僧と2種類の鳥ができてしまったそうです。

 

今は仏法僧は絶滅危惧種で、鳳来寺山でも鳴かないようです。

実は、アルジは仏法僧の鳴き声を聞いたことがあります。それは、群馬県の山の中の川原湯温泉でのことです。今は、例の八ッ場ダムによって移転していますが、元の場所です。

 

山木館という旅館に泊まりました。そこは、中庭の木に夜ごとムササビが来ることで有名です。それも見ることができました。リスがジュディ・オングになってる感じです。木での動きはリスそのものです。夜行性ですから、夜中に専用の部屋から見ます。

 

たいへん静かなところです。夜、外へ出たら、かすかに山の奥からブッポーソーと聞こえてきました。というか、最初が殆ど聞こえなくて、ポーソーだけのような気がします。ラジオによると、初夏が一番鳴いて、夏場はだんだん鳴き声が衰えるらしいので、アルジが行った7月は遅かったのかもしれません。でも、確かに聞きましたし、ずっと鳴いてました。

 

あとは、何か分かりませんが、ケッケッケというような鳥もうるさいくらいに一晩中鳴いて、眠れないくらいに部屋から聞こえました。もしかしたら、宮沢賢治の童話に出てくるヨタカかもしれません。

 

翌朝、カモシカに会いたいと思って散歩に出たら、代わりに野生の狸に出会い・・なんてものではなくて、出くわしました。歯を剥いてうなってくるので怖かったです。

 

いいところでした。