ディキンソン「草はなすべきことがあんまりない」 | 自家焙煎珈琲 豆散人アルジの公式ブログ 珈琲と日々

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愛知県豊明市にある自家焙煎珈琲店 豆散人(まめさんじん)のアルジが、珈琲のこと、お客さんのこと、日々の思いなどを気ままに綴っております。 (旧 ほちほち日記)

愛知県豊明市からこんばんは。

自家焙煎珈琲豆散人アルジです。

 

昨夜、焙煎しながら聴き逃しで聴いたNHKの「ヴォイス・ミツシマ」。最近ちょっと飽きてきて、惰性で聴いていたのですけど、今回のは面白かったです。

ゲストは中島朋子。満島ひかりが二人で朗読するために持って来た詩集がエミリー・ディキンソン。

 

ディキンソンの名前は知っていましたし、読んだ筈ですが、変わった詩を書くなあ、くらいしか印象がありませんでした。生前は10篇の詩しか発表していなかったという19世紀のアメリカ人女性です。でも、今回読まれたものはすこぶる面白い。

 

なにしろタイトルが「草はなすべきことがあんまりない」ですから。

常に受身で何もしない生き方。光や雨を浴びたり、虫がやってきたり、常に待つ身。そして、満島がこんなことを言います。

 

「私の友達が湖の近くでカフェをやってるんだけど、別に珈琲が美味しいわけじゃないし、食べ物も美味しくはない。でも、その友達は毎日同じ風景を見てるのに、毎日景色に感動する、と言っている。そういう待つ職業に憧れる」

 

そう言われてみると、アルジも待つ職業なので、良いのかどうか分かりませんが、それなりの楽しみ方があるように思います。実際、暇な時に道路を歩いて行く人をぼんやり見てるのは好きです。車や鳥も見ています。昔は道路の向かい側が畑で、よく猫が歩いていました。

 

空いた時間は本を読んだりもしています。なすべきことは、本当はある筈なのに、怠惰なだけです。

それでも、根無し草ではなく、できるだけ根を張った草になりたいものです。